食と健康の未来

日 時 平成23年1月29日(土)
場 所 兵庫栄養調理製菓専門学校
講 師 保田 茂氏(兵庫農魚村社会研究所)
 日本は、今のままの暮らしが変わらなければ、いづれ食料を
失うのでは・・・というデータがあるとのことです。
 たとえば、総合食料自給率は昭和35年には約80%であった
ものが、年々1%ずつ下がって現在では40%になっています。
 したがいまして、このままだと40年後には「0」になる計算です
が、それにもまして深刻なのが農業従事者の動向で、農林水産省の調査によれば、現在の農業の担い手は70〜74才の人が中心だそうで、この人達は後10年もすればリタイアしていくことになり、20年後には農村労働者がほとんど居なくなるとも言われています。
 結局 40年後どころか、20年後には国内の農業生産がほとんど無くなるとも考えられるわけです。
 他方 世界に目を向けてみますと、世界の人口は2050年には91億人になると国連は推定していますが、現在の農地の状況から判断して80億人分程度しか食料の供給が出来ないのだそうです。
 よって、需要と供給のバランスが崩れ、食料品の値段が高騰することになり、我が国のように大半を輸入に頼っている国は大打撃を受けることになります。
 これ以上食料自給率を下げることは、自らの首を絞めることになり、食料が不足すれば健康もくそもないわけです。
 これからもずっと元気に暮らしていくために、「地産地消」を励行し、農業を守り、育てていくことも重要なのではないでしょうか。