段取りの悪さ(学習障がい:LD等)について②

◇◆いろんなことが苦手な性質(学習障がい)
をへつらうことなく、つらい症状だとネガティブにではなく
ポジティブに声を発したい
◆◇

そのほうが、この性質にたいして、皆さんも前向きに
捉えやすくなるのだと思うのですね。
だから、そうしたいと思います。
というわけで、よろしくお願いいたします。

松尾は以前、障がい者の方のガイドヘルパーをしていました。
集中力が求められる仕事でした。
(利用者さんがパッと走り出してしまったりすることもあるので
集中をきらしてはいけないケースがあります)
登録ヘルパーでしたので、なおのことだったのですね。
(職員さんと違い)普段接していない障がいのある方と二人で、
どこかへ出かけたり、それが繁華街だったりするときもありました。
当時は口下手でしたので、精神的疲労は相当でした。

集中力が続かせるのが難しかった。6〜8時間を超えるガイドの場合は
相当な決意を持って、ヘルパーに挑まないとなりませんでした。
当然、前日は自宅でゆっくりすることになります。
(翌日も疲れて自宅でゆっくりすることになります。)

そんなことなら、よくあることじゃないかとおっしゃる方も
いるかと思います。松尾の場合、ガイドヘルパーの
最中も問題があるのでした。物覚えが異常に悪いのですね。
これはヘルパーとしてだけではなく、別のケースでも
いろいろな方からご指摘を受けたことがあります。

松尾の物覚えが良くないせいで
利用者さんが苛立ちをお感じになったことも多々あったかと思います。
(利用者さんとは関係性が出来ていたので、
声を出して怒るケースはほとんどなかったです。)

車いすの方と大阪駅・梅田駅構内で道に迷ったことも
何度かあります。エレベーターの場所を何度来ても、
覚えるのに時間がかかった。物覚えが悪いのですね。
ヘルパー技術も覚えが良くないのに、土地勘も悪いときている
利用者さんには何度もご迷惑をお掛けしました。
(09年いっぱいでヘルパーは辞めましたが、
最後のころはしっかりと覚えました…。)
(事業所が松尾の傾向を把握してくれていて、
ヘルパー技術難易度の高い利用者さんの担当にはせず、
軽度の障がい者の方やとても若い障がい者の方の
担当にしてくださいました。)

この傾向は、AD(注意欠陥)の部分と、
LD(インプットする・記憶する部分の不得手)の
重複している部分だと思います。
今でも、僕は新しい場所に行くのは苦手ですし、
好きなほうではありません。

これは、問題だと思えます。
発達障がいによって、行動を制限しているわけです。
LDは発達障がいのひとつです。
ADもです。それらによって、行動を狭めたり、
ちいさく生きていく姿勢を持つ自分

「生意気言うな」
とおっしゃる方もいるかもしれませんね。
でも、どうでしょう。私たちは、情報にあふれ、
物にあふれ、その中で常識という物差しに振り回され
生活を送っている。

なるべく、自由に生きたいと思っている。誰もが。
何かしら不得手を持っているからといって
不自由に生きなくてはならない
という法則はないのではと考えるのですね。

「自分で勝手に家にこもっているだけでしょう」
とおっしゃる方もいるでしょうね。
それはもちろん、そうなのですが、
持って生まれた性質・二次的に発症する性質
内気なひきこもりやすい性格・ひきこもってしまい、
さらにこもりやすくなる性格になる

人間とはいろいろな性質があるからおもしろく、
いい意味でもそうじゃない意味でも多様ですよね。
名門の学校に入るために犯罪を犯してしまう、
それもいい意味じゃない多様さかもしれない

少し話がずれてしまいましたが、
人を傷つけなければ、何をしてもよいというわけでは
もちろん無いわけですが…。
人の心を傷つける、犯罪にはならないが、物事を覚えるのが
苦手で皆にからかわれたり、見下されるのがイヤで
学校に行きづらくなる

そして、家にひきこもり、二次的な症状が出てくる
とは考えられないでしょうか
松尾はそのケースではありませんが、
そういうケースの子どもさんは多いかと思います。
その子どもさんを『自己責任』だと責められるでしょうか。

ポジティブに考えるならば、
今の学校が合わなければ、自分で学校を探す
しんどいのならば、今はひと休みする
合うスクール(居場所)を見つけるために
自分の居場所をつくるために、行政(教育等)にアプローチしてみる

自分に合った先生やSW等、支援者とともに

≪みちを進んでいくと思わぬ出逢いがあったりする
その出逢いが人生のターニングポイントの場合もある
支援する人間は必ず想いを持ってその職に就いている
諦める必要はまったくないのですね。≫