神出学園の代表である小林教授が座長を務める「ひょうごユースケアネット」が、本日午後2時から県民会館で「ひきこもる人たちのいま、これからの支援」について報告がありました。兵庫県ではほぼ1万人のひきこもり者がおり、そのうちの1700名程度が支援を受けているということでした。男性が77%で、女性は少ない。そのうち20代が一番多く44%、30代が29%ということで大半を占めていますが、40代、50代もいることに驚きました。
そしてケアネットの調査でわかったことは、ひきこもり者の中で「不登校経験者」の多いことです。10代からひきこもりを始めた人のうち35%が不登校経験者でした。
フリースクールをやっていて、不登校の子どもたちと21年つきあっていて思うことは、十分ウォーミングアップができないまま進学して、再び挫折しているケースの多いことです。県や市が開設している不登校中学生のための「適応教室」では、十分ウォーミングアップできないまま、高校に進学するケースが少なくないように思います。すこし改革が必要なのではないでしょうか。自画自賛で申し訳ないのですが、そろそろフリースクールなど民間への委託に踏み切る時代が訪れているように思います。学校に合わない、学校になじめない子どもを、同じ空気同じやりかたの「適応教室」では、子どもたちの心が解放されることはないように思います。もっと、しっかり心を休ませる居場所が大切だと思います。県や市の教育担当者もフリースクールに対して、ずいぶん理解を示してくださり、すでに「通学扱い」になっているのですから、積極的にフリースクールをすすめていただき、多様な学びを公認していただきたいと思います。
それが、兵庫県から「ひきこもり者」を減らすひとつの早道だと思います。
神戸自由学院では毎月第3木曜日午後4時から「ひきこもりを話す市民の会」を開いています。はじめての方も自由に参加していただけます。10年以上ひきこもる青年の保護者の方も来られています。いっしょにこれからを考えていただけませんか??