浄土宗の宗祖・法然の生涯

日 時 平成23年4月7日(木)
場 所 ルナホール
講 師 若杉準治氏(元京都国立博物館)
 平安時代の末期に生まれ、鎌倉時代に人々の救済のために
念仏信仰を唱えた法然の往生800年を記念して、京都国立博
物館で「法然 生涯と美術」展が開かれています。
 その展覧会の企画者から、国宝「法然上人絵伝48巻」をベース
に、同人の生涯についてお話しをお伺いすることが出来ました。
 法然は、1133年に美作国(岡山県)の武士の子として生まれましたが、9歳の時に父が夜襲に遭って死去したため、一時 叔父に預けられます。
 やがてその才能を見込んだ叔父は、法然を仏門の修行のため比叡山に入れます。
 それまでは貴族を中心に信仰されてきた仏教でしたが、法然はどんな人でも「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えることで極楽浄土に行けるという考えを打ち出します。

法然は、これまで仏教に縁のなかった人々にも念仏を唱えれば
現世の苦しみから救われると説きましたが、これが後鳥羽上皇
の逆鱗に触れ、一時 四国に流されてしまいます。
 結局 法然は自分の立身出世を望まず、愚直に弱者の救済に
力を注いだ人物だったといえます。
 なお、展覧会は3月26日〜5月8日まで開催されています。
 (写真は、ネット他)