白亜紀まで約1億5000万年ほど恐竜は生きていたことを、彼は分岐図を書いて、丁寧に説明してくれた。「人間が地上に現れてたかだか5000年です。」「恐竜はその300倍も生存していたのです。」そして、なんと人間はそのわずかな間に、自然を変え、恐ろしいスピードで環境を破壊してきたのです。「だから、このままいけば、地球はそんなに遠くない時期に生存不能な惑星になるかもしれません。」
高校生の淡々と話す説明に、他の授業以上に真剣に聞いていた中高生の一人が、「ええ、そんなの危ないやん、じゃあ、どうしたらいいの・・・」とつぶやいていました。
それには答えず、彼は静かにホワイトボードを消していました。もしかして「その答えは、自分で考えてください。」と言いたかったのかもしれない。「とにかくものすごいスピードで地球は破壊されてきたのです。」と、それが今日の恐竜講座の〆の言葉でした。