日 時 平成23年5月17日(火)
場 所 西宮市大学交流センター
講 師 岩松正洋氏(関西学院大学教授)
物語は「わかる」ことがまず第一ですが、それでは「わかる」
の定義ですが、それは脳に気持ちいいことであるとのこと。
もっとも気持ちいいことが、身体に良いとは限りません。
たとえば、麻薬はおそらくその時はたいへん気持ちがいい
ようですが、決して身体には良くありません。
そこで、気持ちいいことについての説明ですが、ある学者は「わかるというのは秩序を生む心の働きのことで、秩序が生まれると心はわかったという信号を出してくれる。
つまりわかったという感情(決して知性ではない)で、その信号が出ると心に快感や落ち着きが生まれる。」と解説しています。
他方 「わかるということの意味が、本当は甚だ曖昧であり、「わかった気になる」と「本当にわかった」との間には本質的に線引き出来ない」と話しています。
たとえば、広告のうたい文句(ヘッドコピーや帯コピー等)は、たいがいウソではないことをいいかげんに書いたもの(?)で、まさに「わかった気にさせる」もののひとつの例だと思われます。
また物語には「スキーマ(ギリシャ語で図式の意)」があり、それはいわば経験等により獲得したものをパターン化したもので、仕事が出来ると言われる人は、このスキーマををたくさん持っていて、なおかつ飲み込みが早い人であると言えます。
ただだからと言って、アイデアマンでもなければ、企画者とは少し違うのは言うまでもありませんが・・・。