精神疾患と治癒について:その1

◇◆精神疾患も軽度のものなら
 服薬しなくても治ることがある
◆◇

僕の母は、今から約7年前に肺がんにかかりました。
片方の肺を約3分の1、摘出する手術を受けました。
経過はとても良好で、再発もないまま、
5年間が過ぎ、現在に至っています。

初期の初期での腫瘍発見が良かったわけなのですが、
手術を受け、退院し、しばらくの間は、鬱状態になりました。
はっきり、それとわかる状態で、料理の仕方も忘れてしまうほど。
父に側についていてもらい、料理をしていました。

肺の一部を摘出したわけですから、体力面の減力があり、
ですがそれだけではなく、気持ち力の低下も大きく
昼間はよく横になっていました。
(眠りません。横になっているのですね。)

すべてにおいて、ヤル気を失っているように感じました。
見ていてかわいそうなほどでした。
ですが、時間の経過と共に、体力と共に気持ち力も
回復していきました。

5年間という節目は、本人にとって余りにも大きく、
4年目あたりからは、
「ああ、母さんはだいぶ楽になってきているんだな」
と感じました。そんな会話もよくありました。

そして今に至ります。
すべて自分でします。料理、洗濯、掃除、買い物 etc…
父や僕もお手伝いはしますが、母はなるべく自分でしたいかの様子です。
そう、鬱が完全回復したのですね。服薬は一切しませんでした。

今回は、癌ではなく、精神疾患とその治癒についての話題です。
僕の母は、癌は手術して治癒させていったわけですが、
そのさいになってしまった鬱に関しては、自然治癒させました。

大げさな言い方ではなく、本当に鬱(病)的な感じでした。
その鬱を母は何かしらの(複数であろう)要因で治していきます。
人間とは脆さもあるのですが、強さもあるのだなと感じます。
いとも簡単に鬱(等)になってしまいますが、
治る力も強いものなんですね。

僕自身のこころの病の回復は本当に長い時間がかかっていますが…
確実に治ってきていますし、楽にもなってきています。

ここで、「だから、鬱なんて気持ちの持ちようなんだよ」
なんて、絶対に言いたくはないし、またそうではありません。
では、どういうことなのか…?
それがわかっていたら、鬱に苦しむ方々は、
本当に楽になれるんですよね。

ですが、考えてみたいと思うのです。