第3回サロン(ラウンドテーブル)を開催しました。

8月21日(日)、南千里の公民館でサロンを開催しました(参加者14名)。この日は、特別にテーマを決めないで、日頃考えていることや行っていることなどを出し合って交流する「ラウンドテーブル」を行いました。

サロンはこれまで「土曜サロン」として土曜日に行ってきましたが、いろいろな都合の方に参加していただけるよう、今回はじめて日曜日に行いました。進行役は副代表の伊富貴さん。いつものように、次から次に話題が展開し、あっという間に2時間が過ぎました。

この日は、ニュータウンのマネジメントや市民活動の研究を始められ、千里に調査にこられていた群馬県立大学の関村オリエ先生に同席いただきました。リタイアした人だけでなく、40〜50代の現役世代が多数参加して、まちづくりについて活発に意見交換していることに、一種の驚きを感じたと話しておられました。以下はその要録です。

■地域自治システム
・吹田市では、各小学校区の住民や関係団体などが話し合いながら地域のマネジメントを行っていく仕組みの導入に向けて、検討が始まったと聞いている。
・地域自治システムと呼ばれる、全国的に進められている仕組みであり、池田市、大阪狭山市などで導入され、豊中市などで導入に向けた試行が行われている。

■千里ニュータウンまちびらき50周年事業
・まちびらき50周年の企画委員会(計7回)が終了した。人を集めてから何をやるかを考えるのではなく、まちづくりのためにどんな人が必要かを先に考えてもよかった。
・市民が中心になり、まちづくりとして、千里ニュータウンをまるごと楽しもうなど、50周年事業のコンセプトを共有することができた。
・メンバーを公募したことで新しい人と知り合いになれたし、千里のこれからを含めてじっくり話し合い、いろいろな意見が出たのでよかった。

■成年後見制度
・成年後見制度は、判断能力がない人に代わって法律行為を行ったり、助ける制度であり、法定後見(本人の判断能力が不十分になった場合に家庭裁判所の審判により後見人が決定され開始する)と任意後見(将来の後見人の候補者を本人があらかじめ契約によって選任し、親族等による裁判所への申し立てに基づいて発効する)がある。
・任意後見の後見人には、職業後見人と市民後見人がある。豊中市を例にすれば、人口38万人のうち高齢者は約9万人であり、後見人が必要な人は9千人と推計されるが、利用している人は約20人しかいない。理由は、費用がかかることに加えて、NPOなどの市民組織が裁判所に認知されていないこともある。
・市民ボランティアやNPOなどが社会的に認知されるためには、地域で相互扶助の実績をつくり、メディアなどを通じてアピールしていくのが有効かもしれない。
・認知症が発症した場合など後見人が必要になった場合に、どんな生活をしていたか、既往症は何かなどがわからず、手遅れな場合が多いので、市民後見人制度を普及させる必要がある。

■自治会運営について
・空き家の敷地に草が生い茂って問題になるなど、自治会を中心にした地域のまとまりがないので、この先どうなるかと心配だ。
・土地の管理に関しては、隣地の住人は改善を要求できる。ただし、空き家の所有者を探し当てることができないなどの問題がある。防犯上問題があることを理由に警察に連絡したら、所有者等を教えてくれた経験がある。
・建築協定で敷地分割を禁止している例が多い。若い世代が買い求めやすい価格の住宅を提供して転入を増やすためには、敷地分割を禁止するルールはさけた方がよいのではないか。
・敷地分割などのルールを決めても新旧世代などで価値観が異なるから、意味を持たない。むしろ、みんなが参加できる将来ビジョンを共有できないだろうか。
※千里ニュータウンでの自治会加入率はおおむね80%を超えており、きわめて高いレベルにあります。

(%赤点%)9月は17日(土)に「千里ひとびと見本市」を行うので、サロンはありません。
(%赤点%)10月は30日(日)に、泉北ニュータウンで行われる「ニュータウン人・縁卓会議」に皆で参加しよう!という企画をサロンの代わりにする予定です。

(やまもと+奥居)