日 時 平成23年11月22日(火)
場 所 宝塚男女共同参画センター
講 師 滝川好夫氏(神戸大学教授)
景気の動向は通常三つの要素で見ます。
現在の日本経済を「水準」で見れば、水準(供給=需要)
以下で景気は悪いと判断されますが、「上り・下り」で見れば
上向きで景気は良いと評価され、「強・弱」で見たならば若干
強く、ちょっぴり良いと結論づけられます。
しかし日本の状態はこのところ様変わりしてきており、輸出依存度は低くなり、家計の貯蓄率も低下してきております。
国債(借金)の発行は1000兆円(因みに、ギリシャは40兆円・イタリアは120兆円)と驚異的で、いくら国内で消化出来ているとはいえ、このまま発行を続ければ10年前後で破綻するのは明白です。
たとえば、生活保護世帯が戦後より多くなり、年金や介護費用も年々増加しており、手をこまねいていると経済の再生は非常にむつかしいと言わざるを得ません。
経済再生のためには、当面の六重苦(円高・高い法人税率・電力不足・貿易の自由化・労働規制・温暖化規制)を解決しなければなりませんが、こうも国のトップが変わるようでは、病気でいえば検査ばかりして治療にかかれないのではないでしょうか。
日本経済再生のためには、日本人の再建から始めなければならないのかもしれません。