日 時 平成23年11月30日(水)
場 所 宝塚医療会館
講 師 東 強氏(宝塚医師会)
単なる「物忘れ」なのか「認知症」なのかの判断は微妙で、
特に同居の家族は本人と毎日接しているだけになかなか見
分けがつかず、結果的に受診が遅れてしまうという状況が
散見されます。
普通の「物忘れ」は、体験が一部分忘れる、記憶障害のみ
がみられる、物忘れを自覚している、探し物も努力して見つけようとする、作り話はみられない、日常生活に支障がない、等々です。
一方 「認知症」は、体験の全部を忘れる、記憶障害に加えて判断や実行障害がある、物忘れの自覚に乏しい、探し物も誰かが盗ったという、しばしば作り話がみられる、日常生活に支障をきたす、 等々です。
そしてその中間(グレーゾーン)のことを、「軽度認知障害」と言い、これは記憶障害に限られた障害で、明らかに日常生活能力が低下していない状態のことです。
認知症への予防としましては、①不飽和脂肪酸(魚に多く含まれる。)や抗酸化作用を持った食品を摂ること、②孤独を避け、社会的ネットワーク(特に地域の・・・。)を持つことで、③生活習慣病(高血圧や糖尿病)にも気をつけることが大事であるとのことでした。
認知症にもインフルエンザ等と同様に、予防ワクチンの出来る日が待ちどうしいところです。