『いきいき朗読』(詩…北原白秋・金子みすゞ・八木重吉・李白)

(%紫点%) 後期講座(文学・文芸コース)(9月〜1月:全15回講義)の第12回講義の報告です。
・日時:12月22日(木)午後1時半〜3時半
・場所:すばるホール(3階会議室) (富田林市)
・演題: 「いきいき朗読」(詩)
・講師: 野村 康子先生(朗読講師)
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(%エンピツ%)講義の内容
1.発声練習(毎回、全員で発声練習から始めます)
・五十音「ア・エ・イ・ウ・エ・オ・ア・オ/カ・キ・ク・ケ・コ・カ・コ・・・」
・五十音に「ラ・リ・ル・レ・ロ」を加える⇒「アラ・イリ・ウル・エレ・オロ/カラ・キリ・クル・ケレ・コロ・・・」

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2.今日の題材「詩を読む」
○『五言絶句』(李白)
・李白…【701年〜762年。中国唐時代の詩人。詩仙といわれる)
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*右の資料をご覧下さい。
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「静夜思」(せいやし)
「牀前看月光/ 疑是地上霜・・・」 [牀前(しょうぜん) 月光を看(み)る/疑うらくは是(こ)れ 地上の霜かと…]
「月下獨酌」(げっかどくしゃく)
「天もし酒を愛せずんば 酒星は天に在らじ 地もし酒を愛せずんば ・・・」

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『金子みすゞの詩』
(1)略歴
・童謡詩人。1903年(明治36年)〜1930年(昭和5年)。本名:金子テル
・山口県大津郡仙崎村(長門市仙崎)生まれ
・西条八十に「若き投稿童謡詩人中の巨星」と賞賛される
・26歳の若さでこの世を去るまで512編もの詩を綴った
・児童文学者・矢崎節夫氏らの16年におよぶ努力で遺稿集が発掘され、1984年出版されるや、瞬く間に有名になる。また、今年の東北地方太平洋地震に伴うACジャパンのCM−金子みすゞの作品「こだまでしょうか」−により広く知られるようになる
(2)詩
 「つゆ」
だれにもいわずにおきましょう 

あさのおにわのすみっこで、
はながほろりとないたこと。

もしもうわさがひろがって
はちのおみみへはいったら、

わるいことでもしたように
みつをかえしにゆくでしょう。

*野村先生の朗読による”金子みすゞの詩”を聞きました。
「こだまでしょうか」 「土」「土と草」

『八木重吉の詩』
・(略歴)…1898年〜1927年。詩人、英語教師。第一詩集「秋の瞳」(大正14年)
「草に すわる」
わたしの まちがいだった
わたしのまちがいだった
こうして 草にすわれば
それがわかる
・・・(以下省略)

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『北原白秋の詩』
(略歴)
・1885年(明治18年)〜1942年(昭和17年)。福岡県柳川市生まれ
・詩人、歌人
・「明星」に詩歌を発表(1906年)。「スバル」創刊。「赤い鳥」に協力、童謡運動を起こす
「落葉松」(からまつ)

からまつの林を過ぎて
からまつをしみじみと見き。
からまつはさびしかりけり。
たびゆくはさびしかりけり。

からまつの林を出でて、
からまつの林に入りぬ。
からまつの林に入りて、
また細く道はつづけり。
三〜七(以下省略)

*右上の写真は…上記の詩を朗読しているところです。(歩きながら2行読み、次の2行は立ち止まって詩を読む)⇒机に座って読むよりも、肩に力がはいらないので、よい経験しました。(散歩のときなどに、詩などを持参して、読んでみるのもよいでしょう)

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(%緑点%)(%紫点%) (%赤点%)
今年もいよいよ押しせまり、残すところあと数日になりました。
この一年、講師の先生方、受講生の皆様のご協力により、講義・公開講座・観劇会・ウォーキングなどを無事に行うことができましたこと、厚く御礼申し上げます。
来る年(2012年−平成二十四年)の皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
(平成23年12月28日 シニア文化塾「事務局」常本知之)