口は災いのもと

日 時 平成24年1月21日(土)
場 所 兵庫栄養調理製菓専門学校
講 師 北元憲利氏(兵庫県立大学教授)
 特に東日本大震災後は放射能の汚染問題等もあって、食の
安心・安全に関心が集まっていますが、この時期 食生活の
健康障害も心配ごとのひとつと言えましょう。
 食の健康障害とは、①食中毒・②経口感染・③食物アレルギー
を言います。
 まず①については、「飲食物そのもの及び器具・容器・包装を介して体内に侵入した食中毒菌や有害な化学物質などによって起こる健康障害」と定義されており、患者数は70〜80人/日に上ります。
 最も多いのはノロウイルスで貝やカキ等から、次にサルモネラ菌で鶏卵や肉類から感染します。
 ②ですが、これには細菌性(腸管出血性大腸菌等)とウイルス性(ノロウイルス等)があり、生レバーやホルモン等の汚染によるものの他、井戸水やプール等でも感染します。
 ③については、人は胎児期からの戦いで、そのため母親の食生活も微妙に影響してくる由にて、その原因の食物は鶏卵・乳製品・小麦等や魚類ではエビ・カニ等、野菜ではピーマン・ナス・トマト等だそうです。
 なお、食中毒防止の『3ない原則』とは、「菌をつけない。(手や食器等の洗浄やダイニング等を清潔にする)」「菌を増やさない。(新鮮なものをスピードよく食する)」「菌を生かさない。(加熱・殺菌を行う)」であると締めくくられました。