子どもが性被害を受けた時の話の聴き方をまとめてみます。
(%青点%) 予備知識 (%青点%)
いざという時のために、予備知識を持っているのと持っていないのとでは大違いです。
(%エンピツ%)子どもの被害に気づく
大人が子どもの性的被害に気づくためには、性的被害を受けたことをその子から打ち明けられるか、
言葉や態度などから気づかなくてはなりません。
子どもの年齢にもよりますが、子どもは受けた被害を上手に打ち明けられません。
そのことは、子どもにとっては遊びのひとつとして認識されていることさえあります。
日頃から子どもが発する言葉の意味を
「何を言おうとしているのかな?」「どうしてこんなこと聞くのかな?」と
考える習慣が大事です。
(%エンピツ%)性被害を受けた子どもに共通する主な言動
*該当するからと言って必ずしも性被害を受けたとは限りません
【幼児〜小学生】
・身体(特に外性器周辺、肛門)に傷がある
・下腹部痛を訴える
・自分の性器をしきりに触る
・友達の性器を触ろうとする・触る
・年齢にふさわしくないわいせつな言葉やその意味を知っている
・大人に対して性的な態度をとる
・誰か(加害者、加害者に似た人)を極端に嫌う など
【思春期】
・相手と性的な関係を求める
・妊娠、性感染症の罹患
・膣、肛門の裂傷
・性的加害行為
・売春、援助交際
・自傷行為(リストカットなど)
・摂食障害
・対人恐怖
・自殺念慮 など
(%エンピツ%)子どもが打ち明ける条件
子どもは、打ち明ける相手を選びます。
受け止められるキャパシティがある人にしか打ち明けません。
・話を最後まで聴いてくれる人
・性的なバイアスが少ない人
(%エンピツ%)正確な情報の取り方
・性被害についての書物、webサイトを読む
・性被害の専門家の講演会に参加する
・新聞やテレビ
*マスコミからのからの情報は、必ずしも正確でありません
(%青点%) 万一子どもが性的被害に遭った時の対応 (%青点%)
(%エンピツ%)子どもへの初期的対応
大事なのは、子どもの被害が分かった時の最初の言葉がけや態度です。
その子がその後立ち直っていくか、傷を深めるかの分かれ道になるからです。
・最後まで話を遮らず、ただただ聴く
・話を信じきる
・子どもを叱らない(絶対)
・「もう大丈夫よ」「よく話してくれたね」と伝える
・話を聴いた大人が専門機関に相談し、ケアを受けると同時に次の対応を考える
(%エンピツ%)二次被害を与えないで
せっかく大人に打ち明けても、大人が気づいてくれたとしても、
子どもが信用している(守ってくれるはずの)大人から、不用意な言葉や態度を受けた場合は、
受けた被害以上に深い傷を受けます。
これを『二次被害』と言います。
・子どもを叱る
・子どもの話を信じない
・「忘れなさい」「たいしたことないよ」と言う
・子どもに悲しみや怒りをぶつける
・子どもの気持ちや意向を無視して警察や学校に届ける
・大人がパニックになって子どもを置き去りにしてしまう など
(%エンピツ%)被害を乗り越えるために
あったことをなかったことにすることはできません。
性的被害に関しては、時間の経過とともに自然に癒されることもありません。
生涯閉じ込めていられるものでもありません。
乗り越えていくための最大の方法は、
・なるべく早い段階で「安心して話す」
・安心して暮らせる環境を確保する
どんなに辛く悲しい出来事も、それを乗り越えることは100%可能です。
子どもが受けた被害を乗り越えていくために最も大切なのは、
子どもが乗り越えていけることを、周囲の大人が120%信じることです。