うづです。
この「EARTH VISION 地球環境映像祭」のスタッフとなって、
いくつもの映像祭の場を作って来ました。
その中で、忘れられない瞬間がいくつかあります。
昨年の第13回地球環境映像祭で、
「小さな町の大きな挑戦ダイオキシンと向き合った川辺町の6年」
を上映した後の会場の空気もその瞬間のひとつ。
舞台上で司会をしていた私にも、
観客の人々がこの作品に心動かされている、
その温かい不思議な波は伝わってきました。
さて、今日はその「小さな町の大きな挑戦」の
山縣 由美子監督のカタログへのメッセージをご紹介します。
この作品は、今月1月22日(日)
新宿御苑インフォメーションセンターにて上映します。
まだ、ご覧になっていない方は、是非!
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10年程前から環境問題の取材には縁があったが、
「対立」や「情報隠し」の話が多いのに辟易していた。
一方、環境問題は国境のないテーマで、
私の住む鹿児島で取材したことが世界の人の役に立つ、という可能性もある。
「対立」より「希望」を伝えたい、と思っていた1997年、
ダイオキシン問題が噴き出した。
伝えたい、と思えるモデルケースを探す為、
県下96市町村(当時)全ての環境対策担当者に電話をかけた。
70件めの電話で川辺町の亀甲俊博課長と
出会えた日のうれしさは忘れられない。
環境行政を町民と共にやり直す町の姿勢は、
多くの共感者を引き寄せ、世界的新技術に結実した。
小さな町に地球の裏側からも助っ人がやってくるとは誰が想像しただろう。
一人一人は微力でも個性と心を寄せ合うと大きな事を成せる、
というのは、取材の舞台裏も同じだった。
人手もお金も厳しい中、編集もナレーションも自分でという体制だが、
6年の継続取材が実現したのは、
取材の意義をわかってくれる人々に囲まれていたから。
「小さな町の挑戦」は「小さな地方局の挑戦」でもあった。
この番組は、川辺町だけの成功物語でなく、
多くの人への応援歌になってほしい、との願いをこめて編集した。
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※追加情報 1/22(日)のもうひとつの上映作品「サイレント・ストーム」については、
1/18のブログをご参照下さい。