さて、今回はOT(作業療法)のご紹介です。

この訓練は主に、脳性麻痺・脳挫傷などの肢体不自由児、および、精神発達遅滞・自閉症・学習障害などの発達障害児を対象としています。

内容としては、発達に応じた遊びや玩具を用いて、上肢機能や、日常生活動作等の訓練を行なっていきます。

訓練での目的としては、例えば、「手のひらの、過敏さを緩和する」というものなどがあります。もちろんそれだけでなく、個々に応じた様々な目的があるのですが。

粘土や、砂場・・・そういった遊びが、あまり好みではない子どもたちっていますよね。でもある一定の時期を過ぎると、いつのまにか砂場で泥だらけになって夢中で遊んでいる・・・なんてことないですか?
また、粘土遊びも、最初の頃は触るのも嫌がっていたのが、慣れるにしたがって全然平気になっていく・・・そんなこともよくありますよね。

私たちは、日常的に何回も自分で試しては失敗し、失敗しては又試し・・・という事の繰り返しの中でいろんな感触を体感していますが、その日常的な繰り返し自体がナカナカ難しい場合、あえて、何回も同じ経験が出来るように、環境を整えたり、遊びを工夫したりすることは、実はとても大事なことなんです。なぜならば、私たちが考える以上に、
障碍のある子どもたちは敏感で、ある意味敏感に過ぎる部分を持っていることも多く(過敏といいます)、なんでもない刺激がびっくりするくらい不快であったり、恐怖であったりすることが多く、その結果いろいろな初体験が得てして「苦手な経験」になってしまい易いいからです。
ある特定のことが「苦手な経験」であるならば、何度も繰り返しやってみたいという意欲を保つことは私たちにとっても至難の技。だからこそ、楽しい経験として何回も挑戦できるような環境を整えることに大きな意味があるのです。

そこにはもちろんプロの技が必要不可欠なのではありますが。

では次回、最後は、世間一般に最もなじみのある「PT」(理学療法)です。

(%ノート%)今週もDeeさんからのレポートでした。
(%エンピツ%)竹中かおり