子どもを守る 『被害者像の誤解』

「こういう時に被害を受ける」「被害者はこういう人」という決め付けたイメージが、
世の中にはいっぱいありますが、これらを『神話』と言います。
『神話』とは、「根拠のない言い伝え」などと国語辞典に出ています。
これらの『神話』によって、被害予防に誤った情報が流布されていたり、
また被害に遭ってしまった人に対して傷を深めるような言葉がけをかけてしまい、
様々な弊害を生んでいます。

(%エンピツ%) 一人の時?

 最近のいくつかの女児殺害事件では、一人のところを狙われたと報道されていましたが、
 実際には複数でいる時も事件に巻き込まれているケースがたくさんあります。
 例えば、電車内の痴漢はその典型です。痴漢にとって、人がたくさんいることが条件なのです。
 公園で大勢で遊んでいるところに声をかけてくることもあります。
 グループでいる子どもに集団で狙ってくる場合もあります。 
 あるいは、おうちの中で 、学校で、塾で、人がたくさんいるところで、という場合も。
 

(%エンピツ%) 夜道、暗がり?

 性器を露出をする人の多くは、薄暗く、人の通りが多くない場所を好みます。
 それでも例外もありますし、誰かに見て欲しいわけですから、人がほとんど通らない場所にはいません。 
 下着どろぼうも、人に見られないように洗濯物を狙います。
 それ以外の場合は、昼間でも多く発生しています。
 子どもを狙っている場合は、子どもがいるところに出向くわけですから、
 子どもが集まっている場所、子どもがよく利用する場所が一番危険なのです。

(%エンピツ%) 女児だけが狙われる?

 最近では女の子を狙った性犯罪の事件が続き、女の子への被害予防対策が多くとられていますが、
 たとえ性犯罪といえども、女の子だけが被害に遭うわけではありません。
 いくつかの性暴力の調査を見ると、数は女の子より少ないですが、
 男の子の被害も5〜30%はあります。 
 ここにも詳しく書いてあります。
 また、性犯罪以外で子どもが狙われることもあるわけですから、男の子に対しても
 メッセージは必要でしょう。

(%エンピツ%) 被害者が悪い?

 「ミニスカだったから」「一人で帰ってくるから」「門限守らないから」
 「狙われる方にスキがあった」「なんで逃げなかったの!」「寄り道するから」
 万一被害に遭った時に、こんな風に服装や行動を非難されることがよーくあります。
 このように被害に遭ってるのにもかかわらず、さらに心無い言葉や態度で被害を
 与えられることを『二次被害』と言います。
 どんな場合も、加害者が悪いのであって、被害者に落ち度はありません。 

(%黄点%)(%黄点%) こちらもお読みください (%黄点%)(%黄点%)
 「子どもが被害に遭ったとき<保存版>」
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