もともと教育現場におられて、内に秘めてしまいうまく自分の中の想いを伝えられない多くの子ども達と出会ってきた代表の中林さん。教育の世界で頑張りたい、でも普通の先生にはなりたくない…と感じていた松本さん。お二人とも、子どもとの関わりを一番に、心に触れる、ということを大切にして今の活動をされておられる方々です。
(スカイブルーがインパクトあり!木の使い方がこれまた、いい!看板の前で。松本さんです!)
#NPO法人ふぉーらいふは神戸市垂水区にある“フリースクールFor Life”を運営している団体。『学校に行かないことを選択した、あるいは行けなくなった、そういった子ども達の通う民間の学校』(ふぉーらいふHPより。)
フリースクールFor Lifeの子どもたちは、それぞれがお互いを認め合って、主体的な活動を通じて、育ち、出会い、学んでいる。昨年度は自転車やフェリーを利用した沖縄自転車旅行を計画。旅が実現するまで、旅行中、そしてその後の状況を、ブログを通じて伝えてくれています。
(%青点%)「あいこぎ〜本当の旅をさがしに〜」
旅行後の子ども達の変化や、日頃の活動を通して感じられていることなど、お伺いしました。
沖縄旅行にいった後の子どもたちの反応は目に見えて変わった・・・参加した子どもたちのご両親の反応を伺って実感されたようです。参加した子どもたちは中学校2,3年生。これから進路を考える時期にあって、この旅行が彼らを変えた。『自身でなんとかする、これを乗り越えたのだからできる!』というセルフエスティームが・・
そして、彼らを支えた中林さん、松本さんにとっても、転機になったとのこと。辛い時期が続いた自身の転機となり、パワーを子どもたちからもらった、という中林さん、子どもたちと2週間、寝食を共にしたことは非常にいい体験だったと松本さん。(お2人のお話し、非常に印象的でした!) フリースクールFor Lifeには、“子どもたち自身が考えて、行動するフリースクール”であり、そして、“WITH子ども”の精神がある。お2人とお話させていただいたよく分かった気がしました。
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(%緑点%)日頃の活動の中で感じている課題。“ネットワーク”の視点で・・・(%緑点%)
●フリースクールに通う子ども達の中には心身ともに不安定な子どもたちもいる。医療機関等との連携も初期は大変だった。病院で対応しきれない子どもたちを押し付ける、といったような時期も・・現在は大分変わってきたが、専門機関との良い関係をつくっていくことも重要。
●関西地域ではフリースクールをはじめ、ホームスクーリング等、「こどもの学びの場」同士のゆるやかな連携がスタートしているとのこと。ネット上でお互いの情報を共有し、適切な、こどもの状態にあった団体を紹介しあうことも行っているそうです。
(%青点%)「ふりー!すくーりんぐ」HP
#不登校、引きこもり、といってもさまざま。子ども達それぞれの性格、とりまく環境、それによってどんな団体、居場所が最も合っているか、中林さん、松本さんは話を聞いて感覚的に判断できるそう。やはり、皆さん専門家なんだと、改めて感じる。 (と同時に、私たち自身もきちんと知っておかなくてはならないこともたくさんあると・・・ 「子どもの居場所」といっても様々であり、支える団体の考え方、アプローチの仕方も様々。完全に子ども達自身が自治、運営するタイプのデモクラティックスクールもあれば、フリースクールForLifeのように“WITHこども”の精神で、支えるスタッフとの関係性を保つところもある・・・身近な人に同じようなことが起こっていたら・・みなさんどうしますか??知っていて動けること、たくさんあると思うのです。)
●活動にあたっての課題。人件費の問題がやはり非常に大きいとのこと。サポート、支援機関との“ネットワーク”はどうか・・・
→民間等で行っている助成制度等によるサポートについてはぜひ、そういったことを考慮し人件費も認めてほしい。(子どもたちに自立を!と伝えていても、活動している人々が不安定では説得力がない・・)
→助成事業等をやっている団体、企業について。社会へのインパクトをもって活動してほしい。社会へのメッセージ、啓発的要素をもって・・ そういった助成事業の位置づけであれば、助成を受ける側、実際に活動している団体とのうまいコラボレーションをはかっていけるのではないか。企業との連携等はお互いにプラスになる関係性をたもちたい。連携にあたっては、企業はどんな技術を、人を、ノウハウをもっているのかを知りたい。
#サポーター(=助成事業をやっている団体や企業、行政等々・・)との関係性、活動の上で協力関係を保つべき専門家との関係性・・・様々なネットワークが必要になってくるが、課題も多い。特に『子どもを守る』活動の分野では壁が多いのではないかと感じる。(フリースクールは行政からのサポートが難しい体制にある。)それぞれ取り組んでいるテーマによってもその状況は異なっている。分かっていつつ、なかなか良い関係性をつくる、コラボレーションが進まない・・ やはり、それぞれの状況を伝えていくということ、そしてお互いにプラスになる関係性をうまく保てるように、できるところから行動に移していく必要があるのではないか・・改めて感じた。
スクールの1Fのあったかい部屋。数学とにらめっこ、試験勉強をしていた女の子。好きな科目は家庭科だそう。子どものこと(模倣学習、などの学習形態について勉強したとのこと・・)に関心があると笑った顔がとってもかわいかった!(%ニコ女%)