お弁当ぐらい、ゆっくり

写真は、今日行って来た、歌舞伎座で食べたお弁当。
歌舞伎座の向かいの弁松という店で売っている、幕の内白飯二重というお弁当で、煮物や卵焼き、粕漬けがおいしい〜。
といっても、別にそれを自慢したかったわけではなく、お弁当の前に見える黄色い柄が前の席の人の着物で、お弁当の周りに見えるグレーが、私のひざなのだ。

何がいいたいかというと、歌舞伎座の3階席って、これだけ狭くて窮屈なスペースなのだ。お弁当を食べようと思っても、ひざをぴったりとくっつけて、その上にそ〜っと置かないと、食べられない。もちろん、お茶を置く場所はない。この季節は、かばんやコートをイスの下に押し込んであるので、座席に座ったままお弁当を食べるには、隣の人が席を立ってくれないと、ゆっくりとは食べられない。
もちろん、開演中には食べない。中入りの間がお弁当タイムなので、隣の人が席を立つ場合も多いのだが、それにしても、私のような巨体には、ここでお弁当を食べるのも一苦労だ。
ちなみに、寄席の鈴本演芸場と池袋演芸場では、前のイスからテーブルが倒せるようになっているし、末広亭は席の間がゆったり座れるようになって、ひじ掛けにお茶が置けるようになっている。

つまり、ぜひこういうところもバリアフリーを取り入れてほしいということだ。
お弁当を食べるどころか、普通に見ているだけでも結構つらい空間だ。誰もが気軽にお芝居を楽しめるようにするには、絶対に必要な視点だろう。
歌舞伎座には改修の計画があるので、もちろん、そんなことは当然のように考えられているはだろう。でも、私たちのように一般庶民がようやく入れる3階席や、その他もろもろの設備まで、そういう考えを徹底させてほしいのだ。ついでに言うと、中に入っている料理屋さん、お弁当屋さんのソフト面でのバリアフリー(つまり、庶民的な値段のお店も入れてよ)も進めてくれないだろうか?
ただし、今の歌舞伎座の建物自体は、ものすごく味のある貴重な建築物だ。そのハードとしてのよさは、しっかりと残してほしい。

で、見た芝居自体の感想は、すなしまのメインサイトの裏日記ほうで……。