観光よりも大切なもの

「江東区にもっと人を呼びたい」。
街づくりや地元の活性化に関わる人と話をすると、必ずそういう話題になる。そのために観光資源をどう作り出すか、どんなイベントや仕掛けを行って話題を作るか、云々といった内容に発展する。去年の末に発行された情報誌「るるぶ江東」などは、そのために作られたようなものだろう。

でも、ちょっと待ってよ!と思う。
そもそも街の活性化って、外から観光的に人を呼ぶことじゃなくて、住んでいる人たちのものじゃないのか?商店街や遊びスポットに外から人を呼ぶには、まずは地元の人が楽しんで買い物をするような、地元の人から愛されるような遊び場を作るべきじゃないか?

そう考えると、行政も民間も、地元の人を地元に呼ぶ、ということを忘れているように思える。
江東区にはマンションがどっさりある。我が砂町周辺は新しい住民が年々増え続けている。そういう人たちが、地元のよさをどれだけ発見しているのだろうか。地元でどれだけ買い物して、どれだけ楽しんでいるのだろうか。
まずはそういう人たちが日常的に買い物をして、休日には家族で楽しめるようなスポット作りを行う。それが結果的には外から人を呼ぶことにつながるのではないか。
その視点が抜け落ちたまま、観光名所作りやイベントの企画を行っても、所詮は一過性のものにしかならないだろう。

「すなしま」を始めて4年目。やればやるほど、このような思いが強くなる。
だからこそ、「すなしま」は地元で楽しむことを徹底的に伝えていきたいのだ。

写真は、我が家のそば、仙台掘川公園の名物(?)「自転車テニス」。
真ん中に置いた自転車をコートに見立てたテニス。
誰が考えたものか、よく出来ていて、このあたりの小中学生が盛んにやっている。
それがおもしろい。本文とは関係ないが。