共働きの育児 足りぬ支え手

共働きの育児 足りぬ支え手
2006年02月18日 Asahi.com mytown 千葉より抜粋
http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000602180004

共働き夫婦らの育児を地域の人たちが支援する
「ファミリー・サポート・センター事業」が県内で広がりを見せる中、
支援する側の担い手が不足している。他人の子どもを預かることに
不安を抱き、支援に踏み出せない人が多いようだ。
人材の確保を図るうえで待遇を保障するなど、行政側の工夫を求める声が
専門家からはあがっている。(北村有樹子)

県内の支援希望者(依頼会員)は9214人(05年3月現在)で、
前年より1740人増えた。緊急の要望というより、将来的な希望で
登録する人も多いが、支援にまわる提供会員は2046人にとどまる。

各自治体は広報紙に募集記事を掲載したり、シルバー人材センターで
参加を呼びかけたりしてPRに努めるが、提供会員はなかなか増えない。
他人の子どもをみるのは、万が一のことを考えると不安が多い。

恵泉女学園大大学院の大日向雅美教授(発達心理学)は提供会員を
増やす策として「他人の子どもを預かる不安を取り除くため、研修制度を
充実させ、それを資格認定してはどうか」と助言。「行政側が補助金を出し、
提供者の報酬を一定程度保障するなどの工夫も必要だ」という。

【キーワード】ファミリー・サポート・センター事業 仕事と育児の
両立を支援するため、国が94年に始めた。手助けが必要な人(依頼会員)と
手伝う人(提供会員)を結びつける。運営主体は市町村で、会員数に応じて
国から交付金を受ける。提供会員は、依頼会員が支払う料金
(1時間あたり500〜900円)を受け取る。県は次世代育成支援行動
計画に基づき、09年度末までにセンターを現在の14カ所から25カ所まで増やす。