中平です。「光の美術館」の生徒作品を紹介します。
これは先日も書いたとおり平成15年度選択美術3学年の作品を長野市の「もんぜんプラ座」に展示したものです。表現方法やテーマなど全て自由に制作した作品群を展示しました。
最初の作品は、ゼリーを主材料とした作品です。実際に食べることも出来ます。二週間展示していく間に腐ってきてしまいましたが、食べ物を表現材料に使った生徒作品は初めてでしたので、多くの鑑賞者の方々も驚いていました。
次の作品は、演劇部の衝立などを使い小部屋にした作品です。扉を開けて中に入ると机と椅子があり、ノートが置いてあります。「このお話の次を描いていってください」というメッセージが記されており、鑑賞者は、今までのいろいろな人が記していった絵によるストーリーの続きを描きます。いわゆる参加型の作品で、作品を鑑賞者が作り出す魅力のある作品でした。
最後は、石膏で作ったライオンの彫刻です。この作者は、とにかく大きな立体彫刻作品を作りたくてこの講座を取り、夏休み中何回も登校して完成させました。母親も制作に参加していたことが印象に残っ
ています。
以上のように、多くの方々が見る場所に展示するという緊張感と期待感だけで、多種多様な作品が出現したことは本当に驚いています。しかし、実は、生徒がここまで意欲的になったことは、それだけではないと思います。そこへの要因として、二つ考えています。一つは、前年度選択美術で「暗闇美術館」というまとめの発表を行い、それにより表現の幅が広がった生徒が、この講座を選択したこと。それから、必修授業の美術の中で、私自身が「Nスパイラル」という3年間の授業内容を工夫し、その題材配列により1年生の時から学んでいた3年生であったことがあると思います。この必修授業で行った「Nスパイラル」については、また改めて説明いたします。