中平です。先日、旧1年○組(現在は2年生)の文集を担任の先生から見させていただきました。そこに生徒のアンケート調査の結果が出ており、このクラスの人気のある授業の一位が美術でした。とても嬉しかったです。なんとか美術を好きになってもらいたいと考えていたので、この結果には驚きとうれしさを感じてしまいました。
美術が一位と言われても、学校外の方から見ると当然のように思われるかも知れません。しかし、現実は事情がちょっと違うのです。この4月入学してきた新入生の初授業があったので、「図工好きだった人、手を挙げてください」と尋ねると、4人くらいが手をあげました。一方、「嫌いだった人」と尋ねると、ほぼクラスの8割から9割が手を挙げました。嫌いな理由は、「意味がわからない」「絵がうまく描けない」というものでした。中学校入学時に、すでに美術科には逆風が吹いているのです。また、年度末に職員会議で、「生徒授業アンケート」の結果が報告され、本校の先生方は、「生徒が表現する場を授業に作り、生徒が友達とコミュニケーションしたり話し合ったりして発表できるような力を付けたい」と希望し苦心されていることに対し、生徒は、「発表などは授業でやらず、一方的に答えややり方を教えてくれる授業を増やしてほしい」と希望していることがわ
かりました。結論を言うと、生徒は、自分の考えを表現するとか発表するとか、また誰かと協力するなんていうことはやりたくない、興味がないという考えを持っていると言うことです。そんな中で、よく美術が一位になったなあと、驚いています。また、この旧一年生は、2年選択美術「五感でアート」を200人以上が希望し、くじ引き抽選になりました。絞りきりましたが、絞りきれず、41人に決定しました。(教室には40個しか机はありませんが・・・)どんな状況もやり方次第でなんとかなるものです。
生徒達が、美術を好印象でとらえていてくれることが、私にとってとても嬉しかったです。様々な逆風の中、生徒や先生方の意識が逆転し、学校の中になくてはならない教科だと感じてもらえたら最高です。