性暴力の二次被害〜こんな経験ありませんか?〜

強姦強制わいせつの初期的対応をまとめましたが、残念なことに、被害者となったとき、
記事に書いてあるとおりの対応が得られないことが、実はとても多いのが現状です。
次のような「二次被害」がよく起こりますので、参考にしてください。

【警察から】
被害状況を聞かれる際に、配慮がなく、不快な思いをした。
「抵抗できたでしょう?」「なんで逃げなかったの?」などと被害者に落ち度があるような発言があった。
「被害届けを出すのは相手が気の毒」と加害者を擁護する発言があった。
「それは被害ではない。合意の上でしょ」などと言われた。
「将来を考えて」と泣き寝入りを勧められた。
刑事告訴手続きの説明がなかった。
刑事告訴を強制された。

【弁護士から】
「法的措置をとることはあなたの将来にマイナス」と泣き寝入りを勧められた。
「相手も反省しているのだから」と被害者をなだめる発言があった。
被害状況、被害者の心性、加害者と被害者の関係性などをきちんと聞きもせず、
「はげしく抵抗しなければ被害にはならない」とステレオタイプな判断をされた。
刑事告訴、民事提訴を強制された。

【先生から】
「二人きりになるから」「された方も悪い」と被害者の落ち度を指摘された。
被害の話をきっちりと聞いてくれず、生活面の指導にばかり言及された。
本人に承諾なしに被害事実を公表された。
「いつまでも引きずってないで」と軽く受け止められた。
「あの人(加害者)がそんなことするわけない」と信じてくれなかった。
「うちのクラスの子にまさかそんなこと起こるわけがない」と被害を全面否定された。

【相談機関から】
被害を詳細に話したのに「うちは専門外なので」と対応してもらえなかった。
「あなたも悪いんじゃない?」と被害者が責められた。
いたずら電話と間違えられた。
正確な情報ではない情報を教えられた。
「それは○○だわ」と相談員の価値観を押し付けられた。

【心理カウンセラーから】
今後の対処法を知りたいのに、傾聴だけで情報が得られなかった。
性の話をすると、それとなく話を変えられた。
「スキンシップでトラウマが治療できる」と身体接触をされた。

【親・家族から】
「だから気をつけなさいってあれほど言ったのに」「なんでイヤと言わなかったの」「なんで逃げなかったの」などと責められた。
「忘れなさい」「そのうち忘れられるから」「いつまでも泣いてないの」など気持ちをわかってくれなかった。
「たいしたことないから」と軽くあしらわれた。
話を聞いてくれない、あるいは無視された。
「作り話でしょ」と被害を信じてくれなかった。

【友人から】
「処女じゃないんだし、たいしたことないよ」
「セックスが経験できて良かったじゃん」
「そんなの遊べば忘れられるよ」
「なんで抵抗しないの?」
「カレシ(カノジョ)がかわいそー」
「それってウワキと一緒でしょ」
「どーせなら、その人と付き合っちゃえば」
「自分から近寄って行ったんだから、セックスだってOKってことじゃないの」
「それだけ魅力的ってことだよ」
「それだけ愛されてるってことだよ」

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ここに記述しているのは、起こりがちなことばかりですが、もっと信じ難い悪質な
ケースもたくさんあります。
反対に、きちんと対応してくださる人も専門家もたくさんいます。
一度ひどい対応に遭っても、あきらめないでください。

被害者が受ける二次被害が少なくなれば、加害者(性犯罪者)も減少するでしょう。
そのためにも、二次被害を少なくしたいですね。