サイクリングと流れ星・後編〜7月31日日記・PART3〜

マイペースで登り坂を登っていて

いろんなことを考えました。

過去のこと、今のこと、そして未来のこと・・・

『人生どれだけ早くゴールに辿り着けるかじゃない

そのゴールまでの道のりをどれだけ素晴らしいものにするか

私は誰かと競争してる訳じゃない

私はただ、自分の人生を歩みたいだけだ』

とか

『坂が長く、大きく見えるのは、自分がそう思うからだ』

とか

『平らな道を走るのが好きな人は、最初から

こんなアップダウンのきついサイクリングは選ばない方がいい。

だけど、平らな分、坂を登りきった時の感動が無い。』

とか

『サイクリングは、経験を重ねていくことにより、

走り方が分かって来る。

分からない時に、一緒に走ってくれる人とか

走り方を教えてくれる人がいると、楽しいし余計な苦労はしなくていい』

とか・・・他にもたくさん書き残していますが、

キリがないので、やめておきます(笑)

ホント、サイクリングって、『人生の縮図』です。

30日の目的地である

信濃町の『やすらぎの森』というキャンプ場に

かなり余裕でゴールしました。

23歳の時は、もうヘロヘロだったんですが(笑)。

今の方が明らかに体力が落ちてるんですが・・・

要は「気力」が一番大切やってことですね。

体力や知力よりも。

「絶対この坂を登りきってやる。負けないぞ。」ってうキモチが

一番大切なんだって、登り切った瞬間確信しました。

あれから6年経って、少しは

『サイクリングの仕方』が分かってきたようです。

ここにも、本当にいろんな思い出があります。

話しませんが(笑)。

ここの「ひぐらし」の鳴き声を聞く度に

いろんな過去の風景が思い出されます。

楽しかった思い出、辛かった思い出

全てが今の私を作ってくれています。

きっとまた来年ここに来た時も

「一年前は大変なことがあったけど

それがあったからこそ、今の私があるんや」って

きっと思ってるに違いありません。

キャンプ場に着いて、みんなでテント貼って

料理して、ワイワイ宴会がはじまりました。

私よりもずーっと年上の方々ですが

私にとって、本当にいい『仲間』です。

とても尊敬しています。

その宴会の中で

この仲間の長老のおじいさまに

「大橋さん、昔と比べて『ふくふくしく』なったね」と言われました。

最初その意味は不明でしたが

どうやら、川の上流にあった尖がった石が

いろんなモノに削られて、どんどん丸くなっていくあり様に似ているようです。

ホント、昔に比べ、ちょっとは成長したようです。

食事後、火の側で団欒していると

『夕方曇ってたのに、天の川が見えるよ!』とおっしゃり

みんなで満天の星空を眺めていました。

こんな美しい空を見たのは23歳、ここで見た以来でした。

『あ!流れ星!!!』

いろんな方向から、流れ星が落ちてきました。

美しいものを見ると、みんな本当に素敵な笑顔になるんですね。

私もとてもいい笑顔をしていたと思います。

しばらくみんなで夜空を眺めた後、

私一人で、もう少し星が見たくなり

キャンプの明かりが暗いところの

道に行って、しばらくそこで寝転んで星を眺めていました。

ぼーっとしてみたり、

ブツブツ独り言いったり・・・

「あー。どうしよう。どうしよう。

ベストな答えって、そう簡単には見つからへんよなー。」なーんて・・・

だけど、宇宙という究極の美の下にいた私は

なんだかニコニコしていました。

そして

「幸せやなー」って思いました。

しばらくすると遠くの方で、私を呼ぶ声が聞こえたので

みんながいる所に、ゆっくり歩き出し

「一年前、ここに来た時には、まさか今、こんなことに

なってるなんて思わんかったなー・・・

来年、ここに来た時は、どうなってるんかなー」って言った瞬間

視線の先の西の空に、強烈な光を放った流れ星が

落ちていきました。

それを見て私は

「きっと来年は、もっと良くなっている」

そう確信しました。

私はその流れ星を信じます。

そんだかんだで、私の今年の長野ピースの旅は

終わりました。

来年こそは3日間、フル参加したいです(^^)。

長野ピースのみなさま、本当にありがとうございました!