これまで10年間で都内のさまざまな地域の学校に
出前授業に行きました
授業はすべてワークショップ(参加型学習)で
終了後には必ずアンケートに記入してもらいます
その際名前は書かないようにしています
名前を書いた時点で
子どもはいつものテストと同じように
先生があとでチェックするものと考えるので
自由に書き込むことはないからです
アンケートの中には
『あなたが困ったことがあった時
話を聞いてくれるのは誰ですか?」
という質問があります
最初のころつまり今から7年〜10年位前には
驚くような答えがいくつもありました
『いない』と答える子が時々いましたが
小学校1,2年生の子の場合には胸が痛くなりました
また相手が人間ではないこともありました
『犬」
『猫」
『ハムスター」
『亀」
『インコ」
『サボテン」
ペットなどの動物なら表情もあるし
癒されることもわかりますが
植物に話しかけている子どもの姿を
想像するだけでもつらくなりました
しかし最近ではほとんどそういった答えは
なくなりましたが
決して事態が好転したとは思えません
むしろそのように自由に発想し
独自の世界を持つ子どもが減っているのではないかと
考えるようになりました
最近久しぶりに『犬』と答えた子がいて
不思議にほっとしました
10年ほど前に初めてそういう答えに接したときは
ショックを受けましたが
今になって考えてみると
大人とは違う子どもの世界があったのですね
大人の感覚で単純にかわいそうとかさびしいとか
決められないこともあるのですね
もちろん人間は人間の中で育ち生きていく生き物ですから
1番の話し相手は人間であってほしいと思います
<ケイトウの花が鮮やかです>