夕方、おシゴトをしている私のところに、父がやってきて
『庭にスズメが一匹住んでるよ。』
と言いました。
わたしは『?』と思いました。
普通、スズメはハトやツバメと違って人間が暮らす
すぐ側には住まないし、群れで暮らす鳥だからです。
続けて父いわく
『そのスズメ、かなり弱った年寄りスズメかも…。
群れから追い出されたのか、群れについて行けなく
なったのか…庭にあるベンチの柱のハコの中で今、暮らしてるよ』
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そっかー・・・。
なんて言いながら、仕事の手を止めて、
肌寒い晩秋の夕日に染まる我が家の庭に行きますと、
いました、一匹のスズメ。
そのスズメは、人間の倍くらいの早さで息をしていました。
…震えているようにも見えました…
だけど、これだけははっきり分かりました。
『このスズメは、精一杯、生きている』って。
私が側に来ても、逃げずに父が作ったであろう、
使わなくなった、小さなバーベルとタオルで作った隠れ家に
ずっと隠れていて、外に可愛いオシリを向けていました。
私はその姿を見て悟りました…
『もうそんなに長くは生きられないな』って。
![](/img/uz42837/FI1908366_1E.jpg)
あまりずっとそこにいると、スズメの精神衛生に悪いので、
そさくさと家に戻りました。
暖かい仕事部屋で
あのスズメ、寒いやろうな…
一匹で寂しいやろうな…
病気か何かで苦しいやろうな…
なんて考え、何とか出来ないやろうか?って、
真剣に考えても、何を出来る訳でもなく、
『生まれたら死ぬ。これが自然の摂理や。』
ということを、痛切に感じただけでした。
ほんと、せつないですね。
![](/img/uz42837/FI1908366_2E.jpg)
今日の午後は、八尾市教育委員会の方や子どもたちの為の
NPO活動をされておられる方と、話ししてまして、
最近やたらとニュースで言われている、
子どもたちが自ら命を絶ったり、親が子を、
子が親の命を奪ったりする事件のことについて、
あれこれ話し、憂えていました。
まだ死にたくない…
生きたい…
そう思いながら、この世を去った・去ろうとしている
かけがえのないたくさんの命たち…そんな命の存在を、
命を軽く捨てたり、奪ったりする人たちに知って欲しい!
私は今、そんなことを痛切に思います。
![](/img/uz42837/FI1908366_3E.jpg)
あれこれ考えてるうちに、家を出て電車に乗り
天王寺駅に着きました。
私が最近参加し始めた、中小企業家同友会の
新人オリエンテーションに参加するためです。
寒い寒いと思ったらもう、
クリスマスシーズンなんですね。
イルミネーションが綺麗ですね。感動☆
ああ今、生きてるってかんじ(^^)
生きてるって、ええなぁー。
私ももっと、知らないとあかんよなー。
命っていうものを。
失ってからじゃー、遅いから・・・。
「生きる」って
「死ぬ」って一体
何やろう?
答えが出ない
それが正解
何かは分からないけれど、
「命」というものが、一番この世で
大切なものでかけがえないの無いものだってことは、分かりました。
人間、動物、植物、物・・・いろんな「命」、
みんなきっと同じ重さだって、
私はそう思います。
命が消えてしまう、その時まで
精一杯生きないとアカンなーって、
スズメに教えられた2006年11月13日でした。
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