大きな大漁旗を広げて見せてくださっているのは塩竈市役所商工観光課のアベさん。これがとっても大きいのです。たて2メートル、横3メートルほどで、しかし陸上から洋上のそれを見るときには、それぐらい必要なのでしょう。色合いも派手なものからおつなものまでさまざまで、新しく船ができるとお祝いにいただくものなのだそうです。
しかしここ、くるくる広場横の倉庫にはたくさんの大漁旗が積まれています。これは古くなったために寄贈されたもののほか、さまざまな事情から集まって来たものなのだそうです。
かつて洋上を行き来した大漁旗は、そこでのさまざまな時間の記憶の染みこんだものです。港町・塩竈固有の価値として、本町通りまちづくり研究会では、大漁旗という本来は船上にあるものを陸上にある商店街にで飾るという、いわば「アート」な視点の転換を行ったといえます。
有志ではじまったその商店街への大漁旗掲揚も3年目ということで、だんだんにまちづくり研究会メンバーだけでなく、自発的に協力してくれる方も増え、確実にこの町からはじまった動きは実を結びつつあります。
そして今年はそこに大漁旗のツリーで花をそえたいと考えているわけです。

(コメント:門脇篤