先生の言葉で 親が変わった〜

運動会や学芸会・作品展など 見に行く機会が多い11月ですね。
その時、少し気になるのが カメラやビデオを持っている 保護者の姿です。

小学校では、学習発表会の当日は 例年 ビデオを抱えた大人が ずらっと陣取り
わが子に焦点を絞って 拍手や応援以上に 撮影の方につい熱が入りがち。

さて、先日ある小学校では、劇の前に 先生がこんなアナウンスをしたそうです。
「今年はビデオ席も テレビ席もありませんけれども、お互いに融通しあって やってくださいませんか?
みなさん、熱心なんで 大丈夫だと思います。」と とても柔らかく 言われたそうです。

さて、それを聞いた 保護者の方々は、
(そこまで 言われると、これはやらなきゃね〜)という気持ちが 生まれたそうです。

以前は、席も座ったきり 動かなかった親が、今年は 自主的に自分のこどもの出番が
終われば 順次後ろに下がる現象が見られ
ビデオの方も、以前は にょきにょきいっぱい出ていたそうですが、その一言で、遠慮しながら 陰のほうで撮っていたそうです。

先生の1回だけの そのひと言で、会場中の保護者の方が 態度を改めました。
もし、先生が 強い口調で 説得をしたとしたら、 こんなふうには いかなかったかもしれません。

保護者の方が 言われたように「やる気」になった理由は何でしょう?

わたしは、先生の言葉には、
(みなさんを信じていますよ。) そんな気もちが込められて いたように思います。
そして、一方的にではなくって、同じ目線に立って やさしく話されたことも 良かったと思います。 

大人も、つい 自分さえ良ければと 周りの方のことを考える気持ちを忘れてしまうことも 心に留めておきたいことですし、その気づきを促した先生は 素晴らしいですね。

そして、この先生の言葉から、親子の会話のあり方を 見直すこともできそうです。

先生は、終演後に
「みなさん、とっても上手にやってくださって 有難うございます。」と
感謝の言葉を 伝えたそうです。

一方、劇が終わった後、親子共々 みんなわいわいと 雑談をする中、
一人のお母さんが、
「先生、どうも有難うございました。」と感謝の気持ちを 先生に伝えに行きました。

すると・・・
「わざわざ、会いに来てくれたの、あなたが始めてだ。」と、先生はかえって驚かれたそうです。
みなさんは このことを どう思われますか?