今日は本町くるくる広場で、本町通りまちづくり研究会主催の「もとまち味覚市」が開催されました。
晴天に恵まれ、風もなく、11月下旬にもかかわらず、例年になくあたたかい日曜日で、くるくる広場は開場前からおおぜいの人でにぎわいました。
空にはためくのは昨日設置したての「大漁旗ツリー」。みごとです。逆にあまりにこの場にマッチしすぎていて、はじめからあったみたいに違和感ないので、制作に立ち会っていない人にはアートな感じがわからなかったかもしれません。

この日の目玉は何といっても、朝、塩竈沖にある浦戸諸島で水揚げされたばかりの殻つきのカキ。信じられないほどぷりぷりとしています。こんなうまいもの食べても大丈夫なんでしょうか。
その他、イカ焼きや焼きそば、山形風芋煮、ビールや地酒はもちろん、本町界隈のおこわやつくり酒屋のきじょうゆをはじめ、魚や漬物、果物に野菜、パン、花木などもりだくさんで、昨日から行われている「おいしおがま」(チケットを購入し、参加店で塩竈のうまいものやおみやげものが手に入る企画)の回遊ルートにもあたっており、シャトルバスでやって来る方やチラシを片手に塩竈神社方面から本町通り界隈を通ってぶらぶらやって来る方など、実ににぎやかな一日となりました。

東北文化学園大の山本先生と学生の清野さんは、まちづくりの観点からフィールド・ワークを開始。日頃よく行く場所やかつてあったたまり場などを、会場にいる「まち研」メンバーやお客さんなどにヒアリング調査をされていました。
かつては船員さんがたくさん訪れた塩竈も、200カイリ漁業専管区域の設定によって大打撃を受け、また東北線の線路の付け替えによるコース変更や、河川を埋め立てて造成されつつある新しい県道による車の流れの変化など、本町界隈からにぎわいが遠のいて行くさまが、年配の方の口から地図を見ながら浮き彫りになっていきました。

塩竈神社の表坂(男坂)を下って本町界隈のお団子屋さんや魚屋さん、ささかま屋さんやお酒屋さんを通り、また神社方面へ戻る塩竈神社を起点としたループ状の回廊を、アートの展示などを使うことでうまく誘導できないだろうかと思いました。
ヒヤリング調査はしばらく続けられ、まちづくりのための提案としてまとめられるそうです。どんな結果になるか楽しみですね。

「味覚市」は2時までということで、2時過ぎまで飲んで食べて、その後あとかたづけが行われました。
しかし秋の夕暮れは早く、4時過ぎにはもう暗くなってきました。すると焚き木が燃やされ、それを囲んで「まち研」メンバーが縁台に座り、のこった魚を焼いたり、酒を酌み交わしたりと、キャンプ・ファイヤー風の、なんともいい感じの「場」が立ち上がってきました。余興に板を空手チョップで割り始める人まで出てきたりと、大漁旗のもと、本当にいい時間が流れていきます。

(コメント:門脇篤