お久しぶりです。小林です。
先日、第四回目の総合テストが終わり、一段落着いたので、遅くなりましたが「とがび」を三年間経験してのまとめを書いていきたいと思います。(遅れてすいません)
まずは1年目から。
この年はまだ、「とがび」は選択講座ではなく一年一組の生徒が(途中から二組も参加して合同の企画になりました)担任の中平先生の提案を受けて総合の授業で始めたものでした。もちろん、皆「学校全体を美術館にする」なんて大プロジェクトをするのは初めてだったので、どんな作家さんを呼ぶかは中平先生にお願いしました。
ある日の授業では、長野県信濃美術館の伊藤学芸員さんが来てくださって、東山魁夷さんについてのお話やどんな作品があるのか等を聞かせて頂きました。東山さんの事はほぼクラス全員が知らなかったのですが(東山魁夷さん、すいません!)お話を聞いたり画集を見ている内に、皆興味が湧いてきたみたいでした。そして「本物の絵を見てみたい!」と後日、一組・二組の生徒全員で信濃美術館さんに伺いました。しかし、お邪魔した理由は他にもあったのです・・・それは「作品を見学しつつ作品貸与のお願いもしよう大作戦!」の実行でした。内容は、・・・名前の通りです。
まず、普通に東山魁夷さんの作品が展示されている「東山魁夷館」を皆で見学してから、二階にある講堂に集まりました。更に、「お願いしたい事があります」と言って伊藤学芸員さんをはじめ2〜3名の学芸員さんにも集まって頂きました。そして、そこまで単刀直入に!?というくらい簡潔に第一回とがび実行委員長・堀口さんが、「東山魁夷さんの絵を貸して下さい」とお願いをしました。すると、学芸員さん達も今日はただの「見学」と言う事しか聞いていなかったみたいで、本当に驚いた様子でした。しかし、学芸員さんだけでは決められないという事で、学芸係長さんにも交渉をしました。そこで「東山さんの作品は世界の皆さんの為の作品でもある」と作品の大切さ・作品の展示や保存の難しさ等をお聞きしました。ですが、他の美術館への貸し出しと違い中学校と言う事もあって、次は副館長さんに交渉をすることになりました。副館長さんも「とがび」に興味を示してくださったみたいで、館長さんにも取り合ってくださいました。そして、遂に長野県信濃美術館館長 松本猛さんにもお会いする事が出来ました。松本館長さんもこの唐突なお願いに少し戸惑った様子でしたが、「ちゃんとした契約書を書いてくる」「しっかりとした展示方法や作品の取り扱いについての計画書を書いてくる」と条件を守るという約束を前提として検討していってくださるとの事でした。
そして、作品交渉を終えて最初の総合の授業に松本館長さんに出された条件について皆で話し合い、まずはどの作品を借りるかを決めることにしました。話し合いの結果、まずクラス全員で東山さんの作品を十枚選び、そのサンプルを持って町の人にどの絵が一番見てみたいかというアンケートを取りに行きました。
何回もアンケートを重ね、集計した結果、人気第一位は・・・・「白馬の森」でした!!!
これが「白馬の森」との出会いで、「とがび・東山魁夷展」では三年ともお借りしています。(ちなみに三年とも信濃美術館さんからお借りした作品はリトグラフです)
そして、ちゃんと契約書を書き、展示図や「展示の時はキッズ学芸員が作品について監視をする」等といった展示詳細を信濃美術館さんに提出しました。すると、何とかお借りする事ができました!!
2004年の「とがび」は入場者数1000人を越え、なんと松本館長さんも来校されました。
本当なら、「他の作家さんについて」や「当日の風景」等も書きたいのですが、一度語り始めるときりが無いのでここら辺にしていきたいと思います。申し訳ありません!!
また機会があれば書きたいと思います。
長くなってすいません