ホスピス・ボランティアにて

個人ボランティアの報告をさせていただきます。

猫五郎が毎週通っているホスピスで11月26日に、年一度の「偲ぶ会」が開かれました。
僕は2回目の参加になります。

偲ぶ会とは、このホスピスで家族を亡くされた方々が集まって、家族を失った悲しみと、その後の生活を語り合う会です。
悲しみを語ることで自分の心を癒す効果があります。
また、同じような悲しみを持つ人々と、それを共有することでも癒されます。

愛する者を亡くしても、その悲しみを表現する機会を得ることは案外難しいのではないかと思います。
遺族同士で涙を流し合うことはあるかもしれませんが、「私はこんなに悲しいんだ」と言葉で表現する機会は少ないと思います。
1年、2年と経つとなおさらです。
また、自分の悲しみを他人に表現してみないと、自分がどれだけ悲しんでいるのか、自分でもわからないことがあると思います。

この会でその悲しみを受け止める人は、同じような境遇の人たちと、それを支持的に聴くホスピス・ボランティアです。

たくさん涙を流されて、
「こんな会があるなんて知らなかった、始めてきたけどとっても慰められて、皆さんどの家族も同じ気持ちなんだと思いました」
と、すっきりして帰られた方がいました。
伴侶との旅行写真をみんなに見せて、生きていたらもっと一緒に旅行したかった思いを語っていらっしゃった方もいました。

人間が死ぬことはごく自然なことで、それを看取る家族の悲しみもまた自然なものなのだということを感じました。

おまけですが、
「毎年検診を受けていたのになぜもっと早く病気を見つけることができなかったのか・・・・」
という言葉には、医療者に向けられている期待の大きさを感じると同時に、正直、怖さも感じました。
いろいろ考えさせられました。

このボランティアはやめられません。
とても大きな充実感を与えてくれます!

文責 猫五郎