ふざけっこを止めたママの言葉:質問〜

こどもたちがふざけっこをする場面は よくあります。
楽しい間はいいのですが、時々 だんだんエスカレートして けんかになりそうになって親がはらはらしたり、これ以上になると 危ないと感じる事も あります。

こどもは 注意をすると、その時は「うん、わかった。」と返事をしても、次の日には すっかり忘れてしまうことも よくありますね。

3年生のけんちゃんとクラスの友達が いつも けんかのようなふざけっこをしていたけれど、
けんちゃんとお母さんが 家で話し合いをして けんかをしなくなった例を ご紹介します。
どんな話をしたかと言うと・・・

友達は 「自分は からかわれてる」と言っているのに、始めは けんちゃんは(そんな事ないよ)と思い込んでいたそうです。

そこで、お母さんは
「でも、相手の子は からかわれてるって、言ってるよ。どうして けんちゃんは そんなふうに思うの?」 と優しく聞いてみました。(オープン・クエスチョン)

すると けんちゃんは しばらく 考えて黙っていたそうです。

お母さんは「言葉として 相手の子がいやだって言うのは、(楽しい)と思う気持ちに入るの?」(クローズド・クエスチョン)

けんちゃん「楽しくない方に入る言葉だ。」 そこで、また黙って 考えたそうです。

お母さんは、
「じゃ、もう少し考えてみてね。でも、言葉は、いろんな気持ちを相手に伝えるための
言葉じゃないの?特に、いやなことは うそでは言わないよね。
いやだって、ウソで言う?」

けんちゃん「うん、うそでは 言わない。」 

この時 けんちゃんは 友達が本当にいやな気持ちがあるから 言葉に出して言ったことに 自分で気がつきました。(=自分で考えて 気がついたので 納得できたのです)

その次の日から けんちゃんと友達は けんかをぴたっと しなくなったそうです。
いかがですか?

お母さんが、けんちゃんを責める気持ちでは なくって、けんちゃんの気持ちを引き出そうと思って 優しく質問をしたこと、そして 考える時間を持ってあげたこと、それで
けんちゃんは 友達の気持ちに気がついたこと、まさに<コーチング>です。
おかあさんは名コーチ!お話を聞いて、わたしも嬉しくなりました。

※コーチング・スキル:質問する〜こどもに気づかせるために 問いかけます。
2つの種類があります。
オープン・クエスチョン・・・5W1Hで始まる質問。考えを広げます。とても有効です。
クローズド・クエスチョン・・・Yes、Noで答える質問。確認する時に有効です。