大漁旗とおにぎりでつながった地域間ネットワーク

やりました、東鳴子ゆめ会議メンバーと塩竈・本町通りまちづくり研究会メンバー、そしてアーティストによるコラボレーション「大漁旗ツリー・プロジェクト」。写真は日没後、ツリーの点灯式を終えてから、お向かいの質屋さん屋上にのぼって撮ったものです。大沼さんとふたりでこの絶景をながめることができました。

塩竈市中心部にある本町くるくる広場で行われた大漁旗ツリーは、18メートルのビル屋上から、30×25メートルの広場へ向かってのびる5本のロープに、港町・塩竈らしい大漁旗を結び、ツリー状のインスタレーションをつくり、これを裏側からイルミネーションで照らすというもの。
地元・本町通りまちづくり研究会(通称:まち研)の主催で行われたこの企画に東鳴子メンバーが駆けつけたのは、これまで「縁台なる計画」や三輪自転車「トライク」などで進めてきた地域間ネットワークの延長上にあるもので、大げさなものでない、手の届く範囲にあるまごころのこもったおつきあいがかたちになったものです。

前日は夜遅くまで会合があった上に、この日も早朝からひと仕事してきたという旅館大沼の大沼さんや勘七湯・高橋さんをはじめ、まるみやさん、なんぶ屋さん、なるみさんのほか作曲家の大場さん、アーティストの越後さんも駆けつけてくださり、いつもは閑散とした広場が活気に満ち溢れます。

そしてお昼はこれ。鳴子の「田んぼ湯治」で収穫された手づくりの「湯治米」でにぎったおにぎりと、迎える塩竈ではあら汁ともつ汁(写真はもつ汁)。山の幸と海の幸ががっちりと組み合った瞬間でした。
おにぎりをひと口食べた塩竈の方は、「びっくりするほどうまい」と感嘆の声をもらしていました。
むろん、あら汁もいいだしが出ていてとっても美味でした。

夜、点灯式が無事終了し、マスコミ各社が引き上げて行った後、仕出屋「松野」さんで東鳴子・塩竈交流会が行われました。新鮮な海の幸、ミンククジラのお刺身やなめたがれいなどに舌鼓を打ちながら、ふところを開いての実に楽しい宴となりました。
今回、大漁旗ツリーの技術面を担当してくださった魚網加工業会社社長の小泉さんが、今度は東鳴子に大漁旗をはためかしたいというので、来年の「GOTEN GOTEN 2007 アート湯治祭」では「大漁旗ブリッジ」を企画しようと思います。夏の江合川にはためく大漁旗は、なぜ山に大漁旗?という疑問を振りまきながらも、山と海との幸せな出会いの象徴となることでしょう。

(コメント:門脇篤)