スタッフのさくらいです。
12月末にラオスに1週間ほど滞在し、
現在開発が進んでいる「ナムトゥン2ダム」に関連するエリアを訪問してきました。
中国を源流として東南アジアを流れる大河川メコン河では、
本流・支流を含めいたる所でダム開発が行われています。
その目的は、発電、灌漑、洪水のコントロールなど様々です。
恥を忍んで白状すると、実は私自身実際に訪問するまで
ラオスがどこにあるのか、どんな国なのか具体的なイメージを
まったく持っていませんでした。
バンコク経由で首都ビエンチャンに着いたのは夜8時過ぎ、
明かりもまばら、人もまばらな様子に「これが首都?!」と驚きつつも、
翌日になって街をちょっと歩いてみれば、あっという間にラオスという国の
とりこになってしまったのでした。
ご飯もおいしいし、時間はのんびりゆったり流れているし、
ラオスの人々の素朴な人柄と素敵な笑顔。
素材の味を生かした野菜たっぷりで程よくスパイシーな料理は
主食であるもち米にぴったり。手でちぎったもち米をちょっとこねこねして
おかずと一緒に食べるとおいしくて、ついついもうちょっと、と
手が伸びてしまうのでした。
鶏だってすべて地鶏なので、肉がしまっていてぷりぷり、
味もしっかりしているのです。
対岸にタイを臨むメコン河の川岸にあるカフェで
気持ちの良い風に吹かれながら、濃くて甘いコーヒーをゆっくり飲む
時間なんて最高でした。
こんな素敵な国ラオスは、経済発展と言う視点から見ると
「最貧国」と定義されているんです。
何が「貧しく」て、何が「豊か」なんだろう・・・と
街を歩きながら、ダムの水没予定地を見ながら、
水没予定地から移転する村、移転してきた村で話を聞きながら
ぐるぐると考えていました。
答えは出ませんでしたが、一つ確かなのは何をするにせよ
そこに住む人々が最優先されるべきであるということ。
彼らが幸せであるために、どういう生活を望むのか。
ラオスにはもちろん日本の援助で建設されたダムもあります。
遠い国のことだから、と無関心ではいられませんよね。
実際にその場に行って自分の目で見ること、現地の人と話すこと、
空気やにおいや味を感じることで、他人事ではなく、身近なこととして
感じられるようになりますよね。
現場の体験にはかなわないかもしれませんが、
アース・ビジョンを通して遠い国のことが少しでも身近に感じられるように
自分の問題として考えられるようなお手伝いができるといいなと思います。