バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守るために 最終報告書

1.はじめに
 平成17年においてインターネット利用者8,529万人
 携帯電話利用者6,923万人
 パソコン利用者6,601万人
 家庭用ゲーム国内市場4,965億円
 パソコンゲーム出荷額131億円 

2.子どもへの福祉犯罪
これらのデジタルメディアの発達とともに性や暴力に関する情報が氾濫し
各種の犯罪の背景となっている。出会い系サイトを通じた子どもの福祉犯被害は
深刻な状況。子ども達が携帯電話をいじめの手段として悪用。
又、子ども達の短絡的な行動の背景に暴力的ゲームの悪影響も懸念される。

3.フィルタリング(有害サイトアクセス制限サービス)について
 *利用していない83% 利用している2%
 *知らない56% 聞いたことがある37% よく知っている7%

4.出会い系サイト
 平成17年出会い系サイトに関連した犯罪検挙数1,581件
 そのうち携帯電話が使われたケース96%
 殺人、強姦、児童買春、児童ポルノ、淫行等の被害者の子ども1,061人

5.家庭用ゲーム
 *ゲームを始めた時期 小学生になった頃48% 保育園、幼稚園の頃25%

6.暴力的ゲームの影響
 *主人公の役割を演じながら暴力を振るうことを体験し、暴力を振るうことに慣れ
 暴力行動をとりやすくなる。
 *暴力的なシーンにより子どもの攻撃行動が促進されうる。
 *暴力に慣れ、いじめの被害児童への援助行動を低下させる。

7.ゲームソフト
 *年齢別レーティング制度の「レーティングマーク」を知っていたのは3%
 *ペアレンタルコントロールを利用しているのは4%

8.アダルトコミックの販売状況
 *子どもを性行為の対象とするアダルトコミックはサイト販売の30%
 *アニメやゲームより格段に多いのはコミックのほとんどが何の制約もなく制作
 *インターネット販売で全国各地で購入可能、コンビニ決済で身内にも知られない

・・・・このような世の中の激しい変化に多くの大人は追いつけない状況だが
この環境で子育てする保護者だけは常に社会全体に視野を広げていく努力を
しなければ子どもを守りきれないのが現実である。
現代ではむしろ学校を卒業してからの方が常に自ら学び自己研鑽を積まなければ
ならない必然性と責任の重みがあるのではないだろうか。

<キンカチャとは黄色い椿のことですね>