中平です。2学年必修授業「ココロ14歳」の授業の様子です。紙粘土で過去14年間の自分を振り返り、14歳の今のココロを作る授業です。ココロたちは、蛍光塗料で感情をあらわすように、丁寧に塗られ、墨で黒く塗りつぶされた木材の台に乗せられています。一つ一つのココロは、とげとげしたり、へこんだり、つるつるしたりしています。どれも今のココロの形を正直に作っています。
今日は、授業の最後なので、真っ暗な放送室で、ブラックライトで光らせました。BGMで、「ツァラトゥストラはかく語りき」(映画2001年宇宙の旅のテーマ!)を流し、いっせいに3本のライトを点灯します。すると、生徒の目の前に日光のしたで見るのとは違う不思議な世界が突然現れ、「おー!」と歓声があがり、自然に拍手が起きます。「自分の作品は想像以上にきれいに光っていた」と感想に描かれます。作品を見ながら友達や自分の作品に思いが広がります。授業の最後は、感想用紙に感想を記入します。「友達の作品はへこんでいたが、いつもめいる友達と違ってて意外だった」と友達の再認識が行われ、また「自分の作品は、現実の自分の心よりきれいに輝いていた。僕もこんなに輝けるように生きていきたい」と自分自身への振り返りも行われています。
少し道徳的な授業ですが、一人一人の内面を作品として表現し、クラス全員で「きれい」に鑑賞する。お互いに対し考えてみる。作っているだけではない、美術の授業。見ることの価値はこんなことにあるんだと感じました。