2月の千里中央でのすまいの相談室に分譲マンションに住む高齢の女性が相談に来られました。
女性曰く、
ある日何気なく天井を見上げてみると、片隅から雲のように茶色いシミが広がっていた。驚いてよく見ると、どうも天井からの水漏れのようだ。以前も別の部屋で天井裏の排水管の継ぎ目から水漏れして部屋全体がずぶ濡れになったことがある。それを思い出して暫く様子を観察していたが、以前のようにシミが広がるわけではない。そこで、上階の住人が花瓶の水でもこぼしたのかと思い、早速確認に行くが上階の住人は覚えがないとのこと。ところが、上階の住戸のスチール製の玄関ドアは結露でびっしょり。さては天井にシミが広がっている部屋の真上の部屋にも結露が出ているのではと、その部屋を見せてもらうと、窓ガラスは結露でびっしょり、その周りの壁もびっしょり、果ては、畳の枠の木材はどす黒く汚れていて、その付近の畳が新調されていた。
これは結露が漏水となり、天井に茶色いシミを作ったとわかり、上階の住人に訴えるが、その住人は賃貸で入居しているとのことで埒が明かない。
それで、市役所の建築相談や弁護士会の法律相談に相談してみたが、次々とたらい回しをされて、解決のめどが立たないと私たちのすまいの相談室に来られた。
お話を伺う限り上階の部屋の結露が原因と思われるので、まずは現場の写真を撮り、分譲マンションなので管理組合に相談し、上階の所有者と交渉してくださいとアドバイスをしました。
ところが4月に入ったある日、その女性から電話があり、遠方に住む所有者に連絡したが、結露だという証明がないと撥ね付けられたので今後どうしたらよいかと相談がありました。
それで、現場の状況を確認することになり、先日シミの広がった天井と上階の結露が出ている部屋を調査しました。
原因はやはり上階の結露以外には考えられず、後日調査の報告書を女性と管理組合の理事長に提出しました。
今後は、当事者である女性が上階の所有者と直接交渉することになるのですが、当事者同士の話し合いは難しい場合があるので、必要な場合は私たちが間に入ることも考えられます。
いずれにしても、同じマンションに住む人同士がこれからも気持ちよく暮らしていくためにスムーズに問題が解決されることが大事です。