事故情報の公開と共有—その5 ジェットコースター事故

連休中の5日、ジェットコースター事故が相次いだ。大阪府吹田市の千里万博公園遊園地「エキスポランド」では、運行中のコースターが脱線、1人が死亡、19人が重軽傷という大事故が起きた。また福井県坂井市三国町のレジャー施設「ワンダーランド」でも停車中のコースターに後続のコースターが追突する事故が発生。4人が軽症を負った。
ジェットコースターの事故は、点検・修理中の死亡事故は過去に例があるが、乗客の死亡事故は日本では初めてかも知れない。ただし海外では数例ある。傷害事故は、最近では2004年7月に三重県内の子供用コースターで、子供2人が軽症を負う事故が発生している。
国土交通省は、おそらくこれまでのさまざまな重大事故と同様に、全国のジェットコースターに点検を指示することになろう。このブログで何度も書いてきたことだが、大きな事故が発生しないと国も施設設置者も重大視しないという、悪しき慣習をまたまた繰り返すことになるのだろうか。
やはり小さな事故情報を共有し、定期的な点検に生かすシステムの構築こそ急がれていると思う。(写真は、「Asahi ジョブエンジン」に掲載されたものである)
なお、国土交通省社会資本整備審議会建築分科会建築物等事故・災害対策部会に下記の資料が掲載されている(最新資料2006年9月11日現在、過去3年間のデータ)。この中に遊戯施設(ジェットコースターも含む)の事故例が載っている。

建築物等における最近の主な事故事例
http://www.mlit.go.jp/singikai/infra/architecture/accident/images/060911.pdf