櫻ヶ岡中学校の中平です。信濃美術館から、館が今取り組んでいる「宅配美術館」報告書が届きました。私もアイデアや実践などで協力させて頂いているので、この中身の濃い報告書を見て、感慨無量になりました。この報告書の中には、一般の方々から、大学生、小中学生など様々な年齢や環境の方々に美術館学芸員さんたちが、実践されてきた道のりや、参加者の感想(肯定的なものも否定的なものも両方)によりつづられています。
この冊子を見ていると、学芸員の方々が、自分たちで題材を発想し、参加者に投げかけ、「美術をもっと好きになってほしい」という気持ちがよく伝わってきます。また、将来学芸員を目指す大学生の題材に対する着想やアプローチの仕方にも学ぶものがあります。私たち、学校の教員は、果たして、この方々のように一つの題材を多くの方々にぶつけ、率直な意見なり感想を聞いたことがあるのだろうか?と疑問を感じました。一般に向けて美術の題材が有効なのか、今私たち教員は真摯に問わなければいけないと思いました。