守屋誠太郎「ぷりんのはなし」

茨城県在住の守屋誠太郎さんは、金属を使った作品を制作。今回は、先日せんだいメディアテークでの展示作品から何点かお借りするという話だったのですが、「せっかくだからアート・ウォークにあわせてつくりますよ」とのことで、目下、新作を準備中。「ぷりんのはなし」なるタイトルをいただきました。設置場所である「タンヨ玩具店」にぴったりのイメージです。

今回、「アート・ウォーク」は初回ということで、お金がないからとか、どんなものになるか不安だからとかいった理由でお流れになってしまうのはイヤだったので、とりあえず何にもなくても人は善意でこれだけのことができてしまう的な企画をと「門脇篤まちとアート研究所」では考えました。
目的をプロジェクトの完成度や質の高さに置くのではなく、何かをやろうとする意志やそれを支えたいという善意、何にもならないかもしれないのにそれを素直に楽しめる純粋さのようなものを表現するだけなら、いつでもどこでもできるだろう、という考えによるものです。
そこで今回ストリートに展示する核となる作家作品は、作品貸与というかたちで「まちとアート研究所」が若手作家の「これは」と思う旧作を借り受け、それを場所をさがし、交渉し、設置を行うというかたちで展示を行います。
こうした街を舞台とした企画では、その場を読み込んだサイトスペシフィックな作品こそが醍醐味ではあると思うのですが、まずはとにかくあまり高望みせず、やれることをやってみること、それも楽しく、というのが大切かなと考えています。

(コメント:門脇篤