*テーマ
不登校・中退問題を新たな視点から考える
—学校不適応を社会不適応にさせないために—
*講師
岩佐壽夫氏(家庭ケースワーク研究所長・臨床心理士)
昨年に引き続き岩佐先生に講演をお願いしました
先生は昨年同様
保護者の皆さんが「不登校」という3文字のみに
とらわれることのないように貴重なお話をされました
「不登校」問題だけを切り取って考えることはできない
変化する社会構成、家族関係、地域社会のなかで
ネット社会や新たな癒し空間が現れ
人間関係の大きなひずみの1つの表象として
不登校という問題も起きている
社会全体の流れとは別に不登校の我が子のことだけを
何とか変えようとすること自体ありえない
私たちは誰も社会とのつながりの中で
巻き込まれ流されながら生きているのだという
事実をきちんと認識するところから
すべてがスタートするのだというメッセージと
親の子どもとの向き合い方は幼児期、学童期の保護、しつけの段階から
思春期では大きく意識を転換しなければならない
ということでした
先生は不登校の問題を解決できる専門家はいないだろうと言われ
実状がそれを雄弁に証明しています
しかし多くの当事者はおそらく今この時を
どう過ごすかで頭がいっぱいであり
社会的背景から広く深く考えるという姿勢は
なかなか難しい課題のように見受けられました
もちろんそれは不登校に限らないことですが
やはり自分はどう生きるのか
ということなのではないかと私は感じました