今こそ映画を! 【パレスチナのドキュメンタリー作品上映会開催の呼びかけ】

うづです。

EARTH VISION作品である、パレスチナのドキュメンタリー
「レインボー」と「シャティーラキャンプの子どもたち」
上映の呼びかけを、岡真理さんが書いて下さいました。
ここでご紹介します。
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 今こそ 映画を!
『レインボー』『シャティーラキャンプの子どもたち』上映会開催の呼びかけ

みなさま、

京都の岡真理です。

昨夏の出来事からまだ1年もたっていないのに、再びレバノンで、そして、ガザで、痛
ましい情況になっていて、パレスチナに関心をもつすべての方々が心を痛めておられ
ると思います。

マスメディアの報道では、レバノンの難民キャンプが国軍の空爆にさらされているこ
とは分かっても、また、ガザが攻撃されているということは分かっても、では、空爆
にさらされている難民の人々、あるいはガザの人々は、いったいどのような人たちで、
どのような思いで暮らしているのか、ということ、つまり、生きている一人ひとりの
人間の姿は見えてきません。

畢竟、報道は、情報を提供しても、そうした情報を私たちが、人間が被る出来事とし
て共感的に受け止めることは困難です。

思うに、すぐれた映画作品とは、それがたとえ、現在進行中の出来事を描いたもので
なかったとしても、「今」、殺されている人々が、どのような人々で、何を夢見、何
を思い生きているのか、その具体的な姿を描いて見せてくれることで、「今」の情況
を、私たちが、単なる情報として消費するのではなく、一人ひとりの人間の苦しみと
して理解する道筋を開いてくれる可能性を秘めているのではないでしょうか。

レバノンの難民たち、そしてガザに生きる人々を描いたすばらしい作品があります。

『夢と恐怖のはざまで』のメイ・マスリ監督が、同作品の3年前にシャティーラ・キャ
ンプを舞台に撮った『シャティーラキャンプの子どもたち』と、ガザを舞台にした映
画、昨年の地球環境映像祭で大賞を受賞した、アブドゥッサラーム監督の『レインボー
』です。

『夢と恐怖のはざまで』はテレビでも放映され、その存在が知られていますが、『シャ
ティーラキャンプの子どもたち』や『レインボー』は、すばらしい内容であるにもか
かわらず、作品の存在自体、あまり知られていないのではないでしょうか。

いずれも、アース・ビジョン組織委員会事務局が、映像および上映権をもっています。

昨年は、緊急支援キャンペーンということで、アース・ビジョンさんにご協力いただ
き、

ガザやレバノンで支援活動をしているNGOに寄付をするということで、
私の住む京都では、『レインボー』の上映会にあわせて、ガザで支援活動を行ってい
るJVCの藤屋リカさんの講演会を開催し、そして、先日は、ピースムービーメント実行
委員会の主催で、やはり『レインボー』の上映会を行い、収益をJVCにカンパしました。

昨年の上映会では、ガザの情況が参加者の心に深く届いているようすが感じられまし
た。

それは一つには、藤屋さんのお話の前に、『レインボー』を観ることで、ガザに生き
ている人々の具体的な姿と、その悲しみや痛みや喜びに私たちの一人ひとりが触れて
いたからこそ、そのあとでうかがうガザの現状についてのお話を、心のより深いとこ
ろで受け止めることができたのではないかと思います。

ぜひ、レバノンとガザの情況に対する支援の一環として、各地で上映会を開催してい
ただけたら、と思います。
上映会開催の詳細については、アース・ビジョンにご連絡ください。
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写真は「シャティーラキャンプの子どもたち」より。