NPO法人認証申請書類を提出

やっと出してきました。チェックして問題なければ正式受理となります。早ければ2か月後には「特定非営利活動法人東鳴子ゆめ会議」設立の運びとなります。

以下、「設立趣旨書」を転載します。

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設立趣旨書

1 趣 旨
どんなに立派な建物を造ろうとも、どんなに多くのお金を集めようとも、そこに住む人々がさまざまな垣根を乗り越えて、仲良くなっていかなければ意味がない——そうした思いをもって、自分たちが楽しめ、誇りにできるまちづくりを行っていくために、「特定非営利活動法人東鳴子ゆめ会議」を設立いたします。
東鳴子は古くからの湯治場として栄え、農作業や漁業などで疲れた人々が日常の延長のようにしてその身体を休めるために訪れた場所でした。そのあり方は、見たことのないものを見、知らない情報を詰め込むためにあちこちを駆けずり回り、観光客と観光地とを見る者/見られる者とに、ある意味暴力的に配置してしまう「観光」とは一線を画すものであり、遠く離れた土地からやって来た人を分け隔てなく、あたかも親しい友人か親戚のように迎え入れ、やって来た人はあたかも第二の故郷へと帰って来たかのような思いにとらわれる、この場所固有の関係性、文化を育んで来た日本人の心の故郷、スローライフの原点だったのではないかと思います。
私たちは、そうした土地に生まれ、育ち、あるいは受け入れられた者として、この地が大切に守ってきた文化や歴史を見直し、継承し、さらに発展させていきたいと考えます。
時代や社会状況によってその対し方が変わっていくのは当然のこと。しかし、地中深く流れつづけ、絶え間なくこんこんと湧き出して、いつまでも私たちの身体を癒してくれるお湯のそのあり様が変わらぬように、私たちの土地の底流を流れ、終始変わらぬものを大切に見据え、その上で時代の流れや新しい人との出会いによってもたらされるものも、同じように私たちにとって大切なものとして受け止めていきたい。
そうしてさまざまな人が垣根を越えて楽しめる街になっていくこと——それが私たちの目指すところです。

2 設立に至るまでの経過
鳴子温泉郷のひとつ東鳴子温泉は、かつて伊達藩の御用湯である「御殿湯」も置かれ、古くから湯治場として知られた温泉地です。
この地で2003年、旅館青年部が中心となって、観光協会や旅館組合、住民組織を横断的に結ぶ組織として、「東鳴子ゆめ会議」は発足しました。そこで立てた目標は、以下の3点でした。
①現代の湯治場づくりを目指す
②自分たちが楽しめ、誇りにできる町づくりをする
③明治43年の大洪水で損壊した「御殿湯」の復活を果たす
活動は試行錯誤の連続でしたが、04年には地道な手づくりの活動が認められ、JR東日本の協力により、東鳴子の玄関口「鳴子御殿湯駅」が半世紀ぶりに改築。05年には全国旅館衛生同業組合連合会主催「第8回人に優しい地域の宿づくり賞」で垣根をはずした一体型の地域づくりが高く評価され、最優秀賞である厚生労働大臣賞を受賞したほか、06年に「過疎地域自立活性化優良事例表彰」で総務大臣賞を受賞した鳴子ツーリズム研究会とも連携。主催事業である「GOTEN GOTEN アート湯治祭」は05年より毎年アサヒビール芸術文化財団「アサヒ・ア−ト・フェスティバル(AAF)」から全国プログラムとしての認証と助成を受けています。
以上のような経緯を経て、より恒久的な組織をつくることを目的に、「東鳴子ゆめ会議」をNPO法人とすることにいたしました。