子育て支援① 「子育て支援の人材を養成する」

【日経新聞 5/2】

特定非営利法人(NPO法人)「あい・ぽーとステーション」では
自治体と協力し、子育て支援の人材を養成する取り組みに挑んでいる。

受講資格は、20歳以上の男女であれば子育て経験の有無は問わないが、
保育士等の有資格者は一部免除される。
養成のしくみは三段階。
子育て施設などで、他の保育者と一緒に子供と遊んだり、世話をしたりするのが3級。
新生児や病後児を含め子供を一時的に預かることができる2級。
そして地域で子育て活動のリーダーとなる1級だ。
いずれも子育て事情、子供の病気、発達心理などに関する講座を受講し、
実習も経験し、一定の技術水準をクリアすることが認定の条件。
しかも認定を受けたら終わりではない。
技能を維持・向上させるため、定期的にバックアップ講座を受ける必要もある。
すでに3級認定者は180人、2級は約40人に達した。
1級認定についても現在、カリキュラム作成を急いでいる。
認定者はあい・ぽーとが南青山で運営する一時保育施設などで支援に携わる。
支援活動は有償だ。

人材を確保したいこともあって、あい・ぽーとの一時保育は年中無休で子供を預かる
サービスを提供している。
預かる理由は尋ねるが、理由によって一時預かりを拒むことはない。
子育てに一生懸命になるほど、密室育児に陥りがち。
あい・ぽーとステーション代表日向雅美・恵泉大学院教授は、
「お母さんが一人の社会人として息を吹き返す場を提供し、地域の子育て力を高めたい」と話す。

昨年から今年にかけて、3級養成講座が東京都千代田区や千葉県浦安市、
札幌市で採用された。自治体とタッグを組んだ人材養成の取り組みは全国に広がろうとしている。

(要約:三森)