府中市の18年度指定管理者事業報告書(17施設)

東京都府中市の平成18年度の指定管理者事業報告書が、17施設同じフォーマットでまとめられている。個々の施設についてはコメントする余裕はないが、いくつか問題点を指摘しておきたい。(なお、17施設について収入、支出を中心に一覧表にしたので、関心のある方はメールで伊藤まで問い合わせて下さい)

① 事業報告書のフォーマットは市が作成したものなので、施設によっては記入しづらいものになっている。また、フォーマットにしたがって記入すると、A4版で2ページに収まってしまう簡単な報告ですむことになる。現に、2ページの報告書も数件あった。
② 指定管理の概要については、管理業務の内容(範囲)、市民サービス向上の具体的取り組み、経費削減の具体的取り組みを記入するようになっている。しかし、市からの指示がなかったのか、きわめて簡単な記入でしませてしまっているところが多い。
③ 利用状況は年間の利用状況の報告のみで、月間の利用状況の報告や課題などの記入はない。
④ 料金収入も年間実績だけの記入で、課題は分からない。
⑤ 収支状況は、収入については市からの管理運営費、委託料、利用料金収入、その他収入に、支出は人件費、維持管理費(事務費、事業費、施設管理費)などに区分される。しかし区分ごとの金額だけで、詳細は不明である。
⑥ その他の欄があるが、今後の課題などを記入している施設もあるものの、多くは記入されていない。

各自治体でも、指定管理者から事業報告書が提出されているから、それをすべて公表することが求められる。9月は決算議会であるから、事業報告書をもとにした議会でも議論があって当然であるが、市民や利用者もアクセスできるよう、ホームページへの掲載などの工夫が求められる。
その上で、自治体はもちろん、市民や利用者が評価可能なような事業報告書の体裁が必要である。府中市の報告書の形式では、とても評価できるようにはなっていない。