リーディングワークショップ★レポート②

参加者が一通り読み終わると、長谷さんによる解説です。

最初に使用された戯曲は、
「ロミオとジュリエット」。
イギリスの劇作家、シェイクスピアの有名な作品です。
悲劇として知られているはずのこの作品ですが、長谷さんは

「『ロミオとジュリエット』はお笑いなんです」

ときっぱり。
聞いている方はびっくりです。

シェイクスピアがこの戯曲を書いた時代、演劇は屋外で
演じられていたそうです。
音響の整わない環境の中で、観客の集中力を保つためには
何より面白くなければいけません。
そこで、観客の興味をひきつけておくために、
随所にお笑いが散りばめられたのだそうです。

そう解説してもらうと、悲劇でも堂々と(?)笑えます。
また、その笑いが待ち受ける悲劇に深みを与えるのでしょう。
とにかく、悲劇だからと身構えて、
神妙な面持ちで観るものではないのだと改めて納得。
難しく考えず、素直に反応すればいいんですね。

解説を挟んでグループリーディングが再開されると、
参加者の皆さんの表現も少し広がったように感じられました。

この後、古典や別役実さんら現代作家の戯曲数本を使って、
グループでのリーディングが続きました。
翌日の成果発表に向けて、皆さん熱心に読み込んでいました。