NPO法人日本脳外傷友の会(JTBIA)第7回全国大会が9月28・29日に滋賀県大津市で開かれ、コロポックルからも中野代表始めさっぽろ・道南・道東からも当事者・家族総勢18名が参加しましたので、概要を報告します。
28日は約300名の参加で交流会が開かれました。
今年の交流会はアルコール抜きでしたが、滋賀県立医科大学生による管弦楽演奏や龍谷大学生による蛇味線と歌のほか、しがの当事者によるアトラクションや抽選会などがあって、大変な盛り上がりようでした。
29日のJTBIA第7回全国大会は483名とういう沢山の参加者でした。
まず開催あいさつとして、地元「しが」の上坂代表、JTBIA顧問の大橋正洋先生、東川JTBIA代表の順であいさつされ、嘉田滋賀県知事、出原県議会議長、大津市副市長からそれぞれ来賓あいさつをいただきました。知事と県議会議長が自ら出席してあいさつされたことに、さすが障害者の福祉では先進県と言われる滋賀県ならではと感心させられると同時に、これを機会に高次脳機能障害の理解が進んでくれればと願わずにはいられません。
その後、来賓紹介の後、滋賀県障害者自立支援課から「滋賀県における高次脳機能障害」と題した行政説明が行われ、滋賀県では18年6月から県立むれやま荘(身体障害者更正施設)内に高次脳機能障害支援センターを設置していることが印象的でした。
厚生労働省障害者雇用対策課の浜島調査官からは「高次脳機能障害者のための雇用支援策」と題した基調講演が行われ、高次脳機能障害者が使える雇用支援制度、障害者の雇用拡大に向けた取り組み、障害者雇用促進法制に向けた検討、についてご講演いただきました。
午後からは、神戸大学の種村留美先生の司会により5名の当事者による体験発表が行われ、事故や病気により九死に一生を得たもののそれぞれ重い障害を抱えながら懸命に生きている姿が、ひしひしと伝わってきました。
その後の、「私たちは働きたい、この街で暮らしたい」というテーマのシンポジュームは、関東学院大学大漉憲一先生の司会により、当事者とその家族を支え応援してくださっている様々な機関の6人から発表があり、質疑の後コメンテーターの近畿ブロック長鈴木恒彦氏のまとめなどがありました。一般企業での就業を含めてこの街・地域で普通に暮らすことの必要性と困難性を改めて感じました。
次に、大会アピ−ル文が採択され(PDFファイルのとおり)、厚生労働省(障害保健福祉部企画課)提出することとなりました。
最後に、来年の開催地の「NPO法人いわて脳外傷友の会イーハトーブ」の堀間代表が「おでぁってくんなせ岩手へ」と宣言しました。(第8回大会のホームページ)
なお、午後5時から18都道府県の30余名が参加して開かれた「支援コーデネーター研修・情報交換会」では、各地域の支援状況などが報告され、短い時間でしたが顔の見えるネットワークを作ろうと合意ができました。08年も全国大会のに併せて開催されました。