アーティスト紹介!其の六

三津浜を舞台に様々なプロジェクトを仕掛ける「アートバトルin三津浜」ですが、参戦するアーティストってどんな人?

最後は、美術家の朝井章夫さんです。

Q.あなたの一番古い記憶は?
・2歳くらいのときに梅津寺の海で溺れたときのことです。浮き輪に乗っていてひっくり返り、祖母が救ってくれたのを覚えています。

Q.あなたの記憶がすべて失われたとき、最後に残っている(残って欲しい)記憶とは?
・記憶というより、空間の感覚、空間を感じる力、分節する力ですね。

Q.あなたにとってアートとは?
・簡単には答えられません。

Q.あなたにとってのアート初体験は?
・アメリカの抽象表現主義の作家たちを知ったときですね。そのとき、本気でアートをやろうと思いました。

Q.また、それはどんな印象?
・アートは、本気で取り組むだけの価値のあるものと思いました。だから、アートをやる覚悟ができた。。。

Q.あなたがもっともリスペクトするアーティストは?
・特にこの人というのはいません。まあ、アメリカの抽象表現主義作家たちではありますし、さらにセザンヌは私のアートの原型になりますが、アーティストに限らず思想家や文学作家などある一連の系譜に属する人たちが私に大きな影響を与えています。

Q.最近見た作品で印象に残っているものは?
・ここ1年でいえば、ルーチェベルデでも個展を行った「KOSUGI+ANDO」ですね。

Q.三津浜で最も印象&記憶に残ったものは?
・これから何かが残ることを期待しています。

Q.三津浜で実施するアートプロジェクトのキーワードは?
・「辻」ですね。

Q.三津浜にアートの花は咲きますか?
・無理でしょう。地元の人たちが気づくまでは。ちょっと厳しい意見で恐縮ですが、町おこしの名の下、日本全国が総ブラジル化(リオのカーニバルを代表とする大イベント化)していて、三津浜も同じような志向を持っているように感じますね。まあ、三津の人たちへの期待を込めて、あえて厳しく言わせてもらいました。

朝井氏の地域に向ける眼差しは厳しい。
それは自らの作家活動において、対象となる事物への一定の緊張感を保とうとする美術家ならではの真摯な姿勢の現われと思える。
アートの道は実に険しいが、歩む値打ちがあることを朝井氏のインタヴューを通じて実感した。
(norio)