「りくとうアートライン・セカンドステージ」、すでに各展示場所で準備が着々と進みつつあります。

私の11月7日からの「感覚ミュージアム」の中庭「あったか広場」を使った毛糸のインスタレーションについての説明文を掲載いたします。

門脇篤「The Garden of Sensibility」
感覚ミュージアム中庭に毛糸をはりめぐらせる展示(11/7〜11)

宮城県大崎市が世界に誇る温泉地・鳴子温泉郷には、世界で11種類、日本で10種類ある源泉のうち、9種類までが集まっているといいます。
私は2006年、東鳴子ゆめ会議のみなさんと知り合い、東鳴子町内のみなさんといっしょに、この豊かな土地の恵みたる温泉を9色の毛糸に託して、温泉街一帯にはりめぐらせる作品を制作、湧き出したお湯や水が川となって潤す大崎平野を思い、江合川にも同様にして「毛糸の橋」をかけることに成功しました。
こうして湧き出したアートの源泉が、豊かな歴史と自然を併せ持つ大崎地域へと流れだし、合併でできたこの市が、やがてアートでひとつになっていくことを願って、9種=9色のアートの源泉=毛糸のインスタレーションを、江合川下流域へと徐々に展示していく数年がかりのプランを立てています。
今年2007年は岩出山。鳴子のお隣の町へとやって来ました。すでに「あ・ら・伊達な道の駅」の3階吹き抜けのスパイラル・ホールには9月よりこの毛糸のインスタレーションが設置され、「DATE SPIRAL」というタイトルで耳目を集めています。10月からは伊達家の甲冑とのコラボレートも開始しました。
そして「感覚ミュージアム」。伊達家の歴史と文化を継承するこの地に現れた、「感覚」という普遍的な価値を提示するミュージアムとのコラボレートは、普遍と地域との融合をテーマとしたものになるでしょう。
2008年以降は古川、美里、そして松島、塩竈、仙台と、このアートの源泉は、たゆみない歩みを続けていきます。