ライターの弾丸ひろこです。(%バイク%)
今回、「チャレンジド」という言葉をめぐる第二弾を書く予定でしたが、急きょ変更。
シンポジウムのお知らせをさせていただきます。
“「障害」の有無を越えて〜ユニバーサル社会の幕開け〜”というシンポジウムが1月19日、世田谷ボランティアセンターで行われます。
詳しくは下記を参照してください。
☆★こどもプロジェクトフォーラム★☆
「障害」の有無を超えて 〜 ユニバーサル社会の幕開け 〜
その第二部で、NPO活動などをしている母親3名が、「障害」のあるわが子を持ったことをきっかけに始めた、ユニバーサル社会に向けたそれぞれの活動報告を行います。
そこで、昨年11月より展開されている「障害児」改名キャンペーンの中間報告なるものをさせていただきます。
まだ改名キャンペーンは決して盛り上がっているとはいえませんが、
現時点(1月14日現在)で投稿書き込みなどを含め40ほどの貴重なご意見をいただいています。
改名に関しても「要支援児」「チャルドレン」「たいよう」「ユニ育」「ユニ」「ユニっ子」「健尊児」「希望児」「ワンダーキッズ」「原子の子・アトム」「利用児」などの妙案・名案をいただきました。
注目すべき投稿として、ある「障害」を持つ親御さんから以下のようなコメントをいただきました。
(%ニコ女%)『「障害」という言葉が恐怖だった。「奇形」という言葉も嫌だった。わからない言葉ばかりで不安でいっぱいだった。言葉の持つイメージが先行して、事実を冷静に見ることができず、本当は純粋な赤ちゃんだったのに、必要以上に言葉に叩きのめされていた気がする』
わが子にハンディがあるとわかった時の親の気持ちをリアルに表現していただき、ありがとうございます。
このコメントを読んで、私もわが子の「障害」を告知された当時のことを思い出しました。
もちろん、お子さんの状態によって違いがあると思いますが、「障害」、「奇形」の他に、「異常」あるいは「正常下弦」、「遅滞」「機能低下」「欠損」「欠陥」とまあ、確かに否定的で恐〜い言葉のオンパレードなのです。
医学用語も入ってくるので、しかたない部分もあるかもしれませんが、
それだけに、「障害児」のように、教育の現場など公的に使用する言葉ぐらいは、
少なくとも否定的なものでなく、せめてニュートラルなものであって欲しいと、
このコメントを読んで改めて思いました。
それ以外にも
(%ニコ女%)『まずは「碍」の字を復活させ、周知を図るべき』
(%ニコ女%)『行政用語と愛称と二通りで行く』
(%ニコ女%)『健常者という言葉こそどうにかすべき。いわゆる健常者を指して“定型発達”と呼ぶ場合もある』
(%ニコ女%)『「障害」という言葉を使わないで表現していく方向をさぐる』
といった、運動の方向性に関する現実的なご意見もいただきました。
私の方からは、
『「障害」という言葉を、「児・者」とハンディのある特定の人につけるのではなく、むしろハンディのある人を疎外する物理的・社会的環境につけるべき』
という意見を投稿させていただきました。
例えば利用者が多いのにもかかわらず、段差が多くエレベーターもない駅を指して
「障害環境」と呼ぶなど。
その方が、「特別支援教育」や最近話題になっている「ICF」、しいてはその基礎となっている「ノーマライゼーション」の理念に合致していると思うのですが、この件に関してはまた詳しくブログに書いていきたいと思っています。
更に、障害児だけでなく「自閉症」という言葉に関しても以下のようなコメントがありました。
(%ニコ女%)『自閉と引きこもりを混同させるような、誤解されやすい呼称を使い続けていることに問題がある』
(%ニコ女%)『私の子供は決して“自閉”しているわけではない。「自閉症」と呼ばれることにとても違和感がある』
繰り返しますが、このキャンペーンの一番の目的は、何が何でも改名するということより、
むしろ言葉を通し、ハンディのある子をめぐる現在の環境について理解を深め、広げていきたいということです。
そういう意味でも本当に参考になり、パワーを得ました。
書き込みをしてくださった方々に深く、深く感謝します(%ハート%)(%ハート%)(%ハート%)
シンポジウムで中間報告としてまとめて発表をさせていただきます。
改名キャンペーンは一応1月17日までとしていますが、3月一杯まで期限を伸ばし、
ネット上でもう少しこのテーマを広く、深く掘り下げていきたいと思いますので、
まだまだ書き込みの方宜しくお願いします。
((%エンピツ%)コチラの記事のコメント欄に書き込んでください。)
そして、ネット上だけでなく、介護保険関係も含めた「福祉をめぐる言葉」にフォーカスした学習会シンポジウムなども開いていきたいと思っています。
関心のある方、是非一緒に考えていってください。
宜しくお願いいたします。
さて、実は19日のシンポで注目していただきたいのは、私が発表するキャンペーンの中間報告もさることながら、他の母親仲間がプレゼンする内容です。
そのひとつが(%ひよこ%)「ユニバーサル・スポーツ・トライアルin 玉川高校」(%ひよこ%)に関する報告。
これは、今年3月をもって廃校になる都立玉川高校を、
将来的にハンディのある子もない子も活用できる場に開放しようというアピールも含め、
昨年11月に、地元のサッカーチームの子供たちと、ハンディのある子どもや大人たち、
在日外国人の子供らが集って行われたスポーツ大会の様子について報告です。
実は、私が仲間と一緒に最も力を入れているのがこうした活動。
ハンディのある子もない子も共に楽しめる、“統合的な活動”の場づくりです。
私もこれまでいろいろ模索し、紆余曲折する中で、
互いの心の壁をなくすには、「楽しい経験を共にする」
「同じ釜の飯を食う」というのが一番だということにたどり着きました。
それも、大人はちょっと手遅れなところがあって、
なるべく子供の頃に経験するのが良いと。
しかしながら、そういう場は、残念ながら今の日本、私が住んでいる首都東京にさえ
、極めて稀というのが現状。
だったら、少しずつでもいいからそういうチャンスを私たちの方から作っていこうと
「障害」のある当事者や、「障害児」の母親らが共に活動しています。
「改名だけしても事態は変わらない」とよく言われるのですが、もちろんそれだけじゃない。
それに、何事も石を投げてみなければ、わからない。
やれることはやってみないと、この世界は本当に変化が遅いのです。
ICFにしても、特別支援教育制度にしても、今、せっかくWHOから新しい進んだ概念が入ってきているのに、このままじゃ、日本には根付くことなく、宝の持ち腐れになっってしまいます。
そこで、
(%音符1%)ネット(例:改名キャンペーン)でもグラウンド(例:統合イベント)でも、
(%音符1%)PTAでもNPOでも、
(%音符1%)サポートしてく下さる人たちと柔軟にコラボして、
(%音符1%)できることは、同時多発的に楽しみながら、
を身上に活動しています。
そんな様子を少しでもご報告できればと思います。
ちなみにこのシンポジウムでは、このサイトの船長さんも「食」の視点からアピールをします。
ハンディのあるお子さんを持ったことから、
とうとう「食・環境問題」に関係する活動にまで至った船長さんのエネルギーには脱帽します。
シンポジウムのタイトルに〜ユニバーサル社会の幕開け〜とありますが、
本当はまだ幕開けなんて程遠いことは、よくわかっています。
でも、「子どもたちのために、とっとと幕を明けちゃおうよ!」という想いを
、参加する皆さんで共有できたらなと思います。
(%笑う女%)ご都合つけば、是非にご参加くださいませ。(%音符1%)(%音符2%)